Sequence3 教授学の祖
昔は貴族……ようはお偉いさんが文字の読み方などの〝知識〟を独占していた。
つまり、聖書を一般人は読むことができなかったのである。
しかし、宗教の信仰のためには聖書を読めなければならないと言う考え方に変わっていき、語学を学ぶ必要性が現れた。
ルターの宗教改革である。
ルターは〝読む力〟をつけさせるため、学校というものを作った。
そういった学びが普及し始めた頃、コメニウスは生まれた。
彼は、ラテン語と母国語(チェコ語)を対照して学ぶ教科書「開かれた言葉の扉」、教授法の研究の成果「教授学」という本を執筆。
そして学校建設や新しい教授法の研究に専念していく。
ルターの宗教改革があり、学びが普及し始めていると言っても、
やはり貴族は平民が知識をつけ、下克上をされては困るため、平民対して知識を隠していた。
それに対しコメニウスは、
「全ての事を全ての人に教えよ」。彼はそう唱えたのである。
「あらゆること」を学ぶことは〝可能〟であり、「あらゆること」を学ぶことは神の秩序を知ることとする考えが、コメニウスの根底にある。
さて、コメニウスが教授学の祖と呼ばれる大きな理由の一つとして、
世界初の「視覚に訴える教科書」を作ったからである。
今でこそ、絵や図が多く載った教科書を使い学んでいるが、昔はそんなことはなく、全て文字であったという。
彼は、初心者のために事物を絵で描き文字と対応させる「世界図絵」を出した。
コメニウスの絵と文字を結びつける学びは、現代の教育にも受け継がれている。
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