第5話
ゆ「た、たけちゃん⁉︎どうしてここに…」
た「ゆいかに会いたくて来ちゃった。最初笠間の家に行ったらいなかったから、水戸で飲んでるのかなあ〜と思って来たら、図星だったみたいね笑」
ゆ「…へへ〜今日けっこう飲んじゃった〜〜♪」
た「そうみたいだね笑。今日さあ、おれ車で来たから、笠間まで一緒に行こう。今日泊まってってもいい?」
ゆ「たけちゃんの服、無いわよぉ〜それでもよければぁ〜」
た「だいじょーぶ、着替えは持ってきたから」
ゆ「そう〜、じゃOKね〜♪」
たけひこは千鳥足のゆいかを支えながら歩き、下の駐車場に停めた車に乗り込む。
真夜中の国道50号は車も少なく、時折長距離トラックが反対車線を走っていくのみだ。
先ほど降り始めた雪は次第に強くなり、うっすらと積もり始めている。
たけひこの愛車、ミニクーパーの中で、ゆいかはピクリとも動かず寝ている。
20分後、車はゆいか宅に到着。
た「ゆいか…ゆいか、着いたよ」
たけひこはゆいかを起こそうとするが、一向に起きる気配がない。
た(電車の車掌の真似で)「お客さん、終点ですよ〜」
ゆ「う〜〜ん、むにゃむにゃ」それでもゆいかは起きようとしない。
た「しょうがない、おんぶしていくか」
たけひこはゆいかをおぶい、部屋まで連れて行くことにした。
ゆ「フーン、ナイスショッ…」
た「…ゆいか、夢の中でゴルフしてんな笑。あざーす、大澤さん」
ゆ「芝が順目だかりゃ、ボールが△$♨︎@д#&〜」
た「あーこりゃ相当酔ってるな、酒臭いし」
たけひこはゆいかのコートを脱がし、ベッドに寝かせて、自分もゆいかのベッドの下で寝た。
翌朝
たけひこがカーテンを開けると、外は一面の銀世界だ。
た「わあ…きれいだなあ…」
ゆ「うーん、なんか眩しい」
た「外見てゆいか、ほら雪積もってるよ〜」
ゆ「わあ、本当…あれ、私昨日着替えないでコンタクトのまま寝ちゃったのかしら?」
た「そうだよ、車の中で寝ちゃっておれおんぶして連れてきたんだよ」
ゆ「あらそう、ごめん。着替えてコンタクト外してくるね」
ゆいかはメイクを落とし、コンタクトを外し、ネグリジェに着替えた。
ゆ「おまたせ~~」
た「…………」
着替えたあとのゆいかの姿を、たけひこは目を見開き凝視する。
ゆ「たけちゃん?…どうしたの??」
た「メガネ、ネグリジェ………」
ゆ「あっ、こんな格好久しぶりだね、へんっ?
……わあっ!!!」
たけひこは突如、ゆいかを猛烈な勢いで抱き寄せ、強引にベッドへ押し倒す。
久しぶりに見た、ゆいかのメガネ・寝巻姿にたけひこの興奮は瞬時のうちに最高潮に達した…
ゆいかがメガネを外そうとすると、たけひこが手でさえぎる。
た「だめだっ!そのままでいてくれっ!!」
前戯も何もかもすっとばし、たけひこの一物は
ゆいかの秘所を捕らえる。
いつもとは違う、たけひこの猛獣のような激しさに、ゆいかは若干の恐怖を感じつつも、あまりの気持ちよさに喘ぎ声が口を突いて出てくる。
ゆ「あん、ああ〜〜ん、あん、たけ、あん、ん、んん〜ん」
いつもはおぼろげにしか見えないたけひこの顔、今日はメガネをかけているのではっきり見える。興奮している様子だが…やはりイケメンだ。美男子だ。日本、いや世界でいちばんの王子様だ!
2人の興奮は長く続き、なんと4回も行ってしまった。
それでもなお、たけひこの興奮はおさまらない様子だが、さすがに連続5回はゆいかにとって辛かった。
ゆ「た、たけちゃん、ちょっとまって…ちょっと、間隔置こう」
た「…ごめん、君のメガネ姿に興奮しちゃって…今日一日、メガネでいてくれる?」
ゆ「うん、いいわ。ちょっと休んだら、雪かき手伝ってくれる?」
た「うん、そうしよう」
30分後
ゆいかとたけひこは駐車場の雪かきを行う。
今は雪は止み快晴だが、辺りは一面の雪景色。20cmくらいは積もったようだ。
ゆ「いやー積もったわねえ」
た「一晩でこんなによく積もったなあ」
たけひこのミニクーパー、ゆいかのスイフトともに、すっぽりと雪に覆われている。
た「よいしょ、よいしょ」
ゆ「ふう、おも…」
ゆいかたちは車だけでなく、駐車場全体の除雪も行う。
30分後
ゆ「ふう、たけちゃんのおかげでだいぶ早く終わったわ〜、ありがとう」
た「いやいや、ゆいかは相変わらずパワフルだな」
「あら、大澤さん!」二人の目の前に、60代くらいの女性があらわれる。
ゆ「あ、藤代さん!」
た「だれ?」
ゆ「このアパートの大家さん」
藤代「いや〜こんな積もっちゃって大変ね〜。ありがとうね、誰もいない中やってもらっちゃって」
ゆ「いえいえ」
藤代(たけひこを手差し)「彼氏さん?」
ゆ「はい、勝手に泊めさせて」
藤代「いやいや、いいのよ!それにしても、かっこいいわね〜」
た「いえいえ」
藤代「あ、ちょっと待ってて…」
2分後。藤代は夫とともに、アパートのとなりにある自宅から大量の食材を持ってやってきた。
藤代「大澤さん!これ、お米と野菜、そしてジャガイモ・さつまいもあげるわよ。彼氏さんと仲良く分けてね」
ゆ「わあー、ありがとうございます」
ゆいかとたけひこは、藤代からもらった食材を、部屋へ戻る。
部屋に入った途端、ゆいかのメガネが曇る。
ゆ「あっ…見えない」
た「ゆいか、荷物下ろして」
たけひこはハンカチを取り出し、ゆいかのメガネを拭く。唇に熱いキスをし、ゆいかの顔にメガネを戻す。
ゆいかの顔は、なぜか真っ赤で恥ずかし気だ。
ゆ「ちょっと…たけちゃん、ドア開けっ放し…」
た「あっ…」
玄関のドアが開けっ放しで、その向こうには…藤代夫妻がゆいかとたけひこを見ている。
た「ふふ、失礼しました…」たけひこはドアを閉める。たけひこの顔も真っ赤だ。
ゆ「ふふ…バカ♡」
た「ごめん……つづき、いい?」
ゆ(こくりと頷く)
朝から続く興奮を2人は抑えることができず、雪かき後も2人は3回、行った。
ゆいかもたけひこも、有り余る体力を発散させているかのようだった。
ゆ「たけちゃん…元気いっぱいね」
た「ゆいかこそ」
ゆ「ほら…まだこんなに勃ってる」
た「もう一回、やる?」
ゆ「もうさすがにいいわ笑、疲れたわ」
昨日の深酒、今朝の雪かき、そして7回にも及ぶたけひことの交わり…さすがにゆいかは疲れ果て、その場で眠ってしまった。ほどなくたけひこも眠りにつく。
3時間後
たけひこが目を覚ます。
ゆいかはまだ、すやすやと眠っている。
たけひこは、さきほど藤代からもらった食材を物色する。
しばらくすると、ゆいかが起きてきた。
ゆ「たけちゃん、何してんの?」
た「あ、ゆいか、ごめん。あのさ、この食材だけど、米5kg袋とじゃがいも、玉ねぎ、レンコン分けてもらってもいい?」
ゆ「ああ、いいわよ」
た「ゆいか、大学いも食べる?」
ゆ「あ〜食べたい〜」
た「んじゃ、作るね」
トントントン、シャー、パチパチパチ
料理が上手いたけひこは、手際よく大学いもを作る。
ゆいかはそのあいだ、ファッション誌をペラペラとめくったり、ピアノを弾いたりしていた。
30分後
た「はい、お待たせ」
ゆ「わあ、おいしそう。食べていい?」
た「はい、あーん」
ゆ「はむ、もぐもぐ、あ、おいしい〜もっと食べる〜。はむはむはむ、あーやっぱりたけちゃん料理上手ね」
た「まだレパートリーが少ないから、増やしたいな」
ゆ「ほら、一緒に食べよう」
そのあと、2人は近くの食堂で夕食を済ませた。
夜9時半
ゆ「たけちゃん、来てくれてありがとう。嬉しかったわ」
た「また茨城に来るね」
ゆ「こんど大洗に行こう。私の車でもいいわ」
た「おれもいつでも泊まれるからな、大家さんから許可もらったし笑」
ゆ「そうね笑」
た「んじゃ、またね」
ゆ「気をつけて帰ってね、バイバイ」
ブゥゥゥ〜、たけひこの車の音が響く。
ゆ「はあ〜、行っちゃった」
そこへゆいかの携帯が鳴る。
あきらからのラインだ。
「今出張でインドネシアにいるんだ。気温が30℃以上あって暑い。日本はまだ寒いかな?風邪引かないようにな」
ゆいかは短く、こう返した。
「暑くて大変ね。私は元気よ。体調崩さないようにね」
ゆいかはシャワーを浴び、ZARDのアルバムをスマホでかけながら眠りについた。
つづく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます