設定集Ⅱ 国家情勢

連合国

・アメリカ合衆国

 正暦1930年、大戦開戦当初は対岸の火事と日和見をしていたが、1933年のフランス共和国の敗戦とスペイン内戦のドイツ介入により参戦。現在はイベリア半島に軍の大部隊を駐屯させている。ロタ海軍基地にアメリカ第6艦隊が駐留している。

 日本とは以前に戦争状態の一歩手前までの関係にまで陥っており両国の関係は冷ややかなもの。

 各国に武器と燃料を輸出するリッチな国。本土には常にどこか緩んだ空気が流れており世論は厭戦気味。


・英国

 開戦当初からフランスと共にドイツと相対してきた国家。世界有数の海軍国家であり、ドイツ海軍の攻勢を何度と無く跳ね返す。しかし、連日連夜の空襲により甚大な被害を被っている。ユーラシア大陸西岸を含むドーバー海上戦線とアフリカ大陸で現在枢軸軍と交戦中。


・フランス共和国

 開戦以前からドイツの領土拡張に反発してきた国家。チェコ・スロバキア併合で一時の平穏を得るも、1930年のドイツ軍のポーランド侵攻と独ソ間で締結されたモロトフ・リッベンドロップ協定に国家存亡の危機を感じ、ドイツと開戦。いざ戦争を始めてみたもののフランス共和国軍の装備は旧式の物が多く、ドイツ軍の重機行戦車部隊のフランス領内への浸透を許し1933年に降伏。ドイツによって親ドイツ政権、ヴィシーフランス政府を樹立させられる。しかし、敗戦の間際にフランス本土から脱出していたシャール・アンドレア・ジョセフ・ピエリ=マリ・ゴール将軍は英国に渡り自由フランス政府を樹立し、世界中に散らばっていたフランス人に対し徹底抗戦を呼び掛ける。現在はアフリカ大陸のフランス植民地に駐留していたフランス共和国軍を自由フランス軍としてドイツ軍と交戦中。レジスタンス活動が最も活発。


・ソビエト社会主義共和国連邦

 1930年の大戦以前に大粛清を行い、ソビエト連邦人民委員会議議長ヨーセフ・ベサリニオス・ヅェ・ヂュガシヴィリの独裁体制を整えている最中に大戦が勃発。粛清により反発していた政治家以外にも軍内の幹部の半数を粛清していた為にソビエト連邦軍は指揮系統が弱体化しているも、フィンランドへ侵攻。領土をかすめ取ろうとした火事場泥棒国家。案の定泥沼と化す。1935年にドイツが不可侵条約たるモロトフ・リッベンドロップ協定を破棄してソビエト連邦領内へ侵攻してきた為に大戦に参戦する(祖国戦争)。祖国戦争以前にフィンランド以外にも中東の石油資源に目を付けておりオスマン帝国とも戦争状態であったが1942年のソビエト連邦軍によるメドセストラ作戦によってソビエト=オスマン戦争に勝利し、最近になってようやくアラビア半島の石油資源を獲得した。だが、輸送ルートをドイツ軍に占領されておりかなりの遠回りを要求されている。日本とは対アメリカの軍事同盟を結んでいる。


・大日本帝国

 帝国の名が示す通り万世一系の皇帝が古来から支配してきた国家故に政治思想はドイツの掲げたようなナショナリズム的な物に近いが、軍事政権下に発令された戈星作戦に於ける大日本帝国軍の奇襲攻撃が国際的な批難を呼び、国内でクーデターが発生し軍事政権が倒され、文官を中心とした新京都政府が樹立。アメリカ合衆国との講和により、大日本帝国は植民地の殆どを返還、大日本帝国陸軍は日本列島に拘束される。しかし、ちゃっかりフィリピンを占領し東アジアで失った利権を東南アジアで取り戻そうとしており、それに文句を付けるアメリカ合衆国避けにソビエト連邦と軍事同盟を締結する。太平洋も一触即発である。

 アメリカ合衆国からは連合国側でドイツと戦うことを条件に武器と燃料をレンタルしているが主戦場がアジアではないため、東南アジア方面や極東ロシアで弾薬が消費されている。


・スペイン共和国

 世界の大事に、盛大に内ゲバをした国。はた迷惑なことにポルトガルも巻き込みイベリア半島の至る所で銃弾をばら撒いた。

 共和派はアメリカ、英国、ソビエト連邦に支援され、国粋派はドイツ、イタリアに支援されて内戦を行っていた。結果的には共和派が勝利するが双方の激しい攻防によりインフラが崩壊し経済破綻。現在アメリカ合衆国の下、借金返済の為にスペイン領内をアメリカに担保として差し出している。実質上、アメリカの保護国。スペイン軍は現在絶賛再編中である。




枢軸国

・ドイツ

 国家社会主義ドイツ労働者党が政権獲得以降、世界を人種どうしがその統治権を争う闘争状態であるとして、ゲルマン民族こそ優秀な民族であるとし、ユダヤを主とする他民族蔑視や排斥などを行う。

 非武装地域での部隊の進駐の時の英仏のひよった様子を見て、オーストリア、チェコ・スロバキアを併合。ポーランドに侵攻した。1933年にフランス共和国を下すと欧州大陸全土にその支配の手を伸ばしている。

 世界でも類を見ないほど科学技術が発展しており、国家成長政策の内には科学者の亡命を絶対に許すなという一文がある程。

 超広域防空兵器ローレライ・システムの他にも様々な新兵器を隠し持っていると世界中の人々に恐れられている。

 地理的な問題から四方を敵国に囲まれており複数の戦線を同時に持っている。常に多正面作戦を強いられている。


・イタリア王国

 軍事政権下で軍拡を積極的に行いバルカン半島、地中海、北アフリカを支配した。エチオピア王国との戦争でけっつまずくと次第に連合国軍に包囲されていくが、ドイツ軍のアフリカ派兵によって息を吹き返した。

 強い国家を目指すファシスト党はナチズムの掲げる民族主義と混同されることを嫌っているが同盟を結んでいる。


・バルト三国

 大戦以前はソビエト連邦によって共産化。しかし、大戦の勃発によってソ連軍が撤退していくと今度はドイツに尻尾を振りだす。


・フィンランド

 ソ連憎しでドイツと同盟を結んで枢軸入り。戦略的劣勢を戦術的優位で幾度となく跳ね返す変態国家。コッラーの丘に死神あり。

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