第26話 成果披露2

『続いてはガラス製品となります。ガラスは遠方の国の希少品でギヤマンとも呼ばれています。主に装飾品などで使われていますが、我々は実用的な使い方も考えております』


リュウは説明をしながら目の前の机に並べてある品を手にとった。


『これはガラス板で、窓枠に嵌めて使います。そして、このガラス板を加工したものがこちらの鏡となります』


『おお!この鏡わ儂の知っている鏡とは全く違うぞ!なんて美しい映り具合なんだ!』


『まるで生き写しとでも言うべきもの』


驚きの声が方々で上がっている。


『この鏡はガラス板の大きさに合わせて作ることができます。一枚のガラス板から小さい鏡を何枚かに切って量産することも可能です。このガラスを切るのにこちらの金剛石の刃が付いたナイフを使用します』


金剛石とは所謂ダイヤモンドである。この世界でもダイヤモンドは貴重品だったが、装飾品としてはカット技術がなく他の宝石類の方が人気のあるものも多かった。


そして、リュウは真ん中の部分が膨らんだガラス板の説明に移った。


『これはレンズと呼ばれるものです。特徴として光を屈折させたり集めたりすることができます』


そう言うと虫眼鏡を光に当てて紙に光を集めた。 一瞬で紙から煙と火が上がった。

そこに居た者達にとってまるで魔法を見ている様だった。 元居た世界では小学生でも知っている原理である。


『このレンズは組み合わせることで遠くの物を近くに見えることが出来ます。この筒を覗いて遠くを見てください』


領主に単筒の望遠鏡を手渡した。


『なんだ!これは!遠くの物があたかも手に触れる位置にあるようだ。これが千里眼というものなのか?』


『これは望遠鏡というものです。 こちらの物は両目で見る方式のもので双眼鏡といいます。 遠くの物が見えるので城壁などの見張り役に持たせて警戒にあたるといいかと思います』


近くにいた貴族に双眼鏡を手渡した。


そして、レンズを使った兵器の説明に入った。


『太陽の出ている昼間に限りますが、こちらがレンズを応用した兵器です。太陽の光を収束して放出する器械となっています。向うの木をご覧ください』


リュウはそう言って500メートルくらい先にある大きな木を指さした。

そして、レンズの集光器の向きを木の方に向けて、シャッターを開くレバーを引いた。

ガシャンという音と同時にシャッターが開き、眩いくらいの光が遠くの木めがけて集まった。 木は瞬く間に燃え出した。


『なんと!木が燃えたではないか!何という威力なんだ!』


領主がまたしても信じられないという驚きの声を上げている。

それもそのはず、眩い光が集中したところに大きな穴が一瞬で開き、そこを中心として木が炎に包まれたのだ。



『この装置を砦に配置することにより敵に対しての強大な攻撃力となります。しかも無限に光は放てるので矢の様に数を気にすることはありません』


『うむ、これは凄い兵器だ。早速配備を検討しよう』


軍務大臣は導入を急がせる様、部下に伝えていた。


日常品から兵器まで、これでもかと言うくらいの種類のガラス製品をリュウは見せつけた。 これらはもちろんリュウのアイデアで作られた訳だが、リュウのリクエストに応えて実際の形までもって来た職人達の努力と技量は評価するに値した。


そして説明はガラスのエリアから石油のエリアへと移った。


先ずはリュウは一行に目の前にある黒い液体が何であるか説明をした。

化学的な細かところは説明しても無駄だったのでリュウはこの液体は油で精製するとより良く燃えるようになるという説明をした。


精製したガソリン、灯油などがガラスの容器に入って並んでいる。 灯油の容器に芯を入れ、火を灯してランプにしてみた。蝋燭の様な小さい火が灯っている。


そして、プラスチックである。この謎の物体を人々は不思議に思った。金属でも木でも陶器でもない不思議な素材だ。


『これはプラスチックという素材で出来たものです。詳細は省きますが、これも石油から精製した原料をもとにして作られています。形を作るにには鋳造とよく似た金型というものを使用します。金属より遙かに溶けやすい温度で型に溶けた素材を流し込み、冷やして完成です。型で作るので同じ形を何個も作ることができます』


リュウはプラスチックで人形を作ってみた。元の世界でフィギアと呼ばれていたものだ。机の上には誰かに似た美女の人形が置かれていた。


『リュウ様。それは・・・』


逸早くクリスが気が付いた。何せ自分の人形だったからだ。


『クリスがいない時にも傍に居てくれる様にと思って作ったんだよ』


『もう、リュウ様ったら!私はいつでもリュウ様の傍にいますよ!』


とても甘い”リア充 爆発しろ!”が聞こえてきそうな会話が交わされていた。

もちろん、クリス人形は非売品かつ”手を触れないで下さい”の注意書きが掲げられていた。 意外とリュウも独占欲が強く嫉妬をするらしい。


話はプラスチックに戻って、リュウがサンプルに用意したのは洗面器だった。それは懐かしい銭湯でケロ○ンという広告が入っていそうなソレである。

手に取った人はその軽さに驚く。この世界では鉄の叩き出しか木のタライでしか水を貯める器がなかったからだ。 しかもこの洗面器は厚さが2ミリ程度しかない薄さだ。

本日の来場プレゼントで一人一人の手土産として配ったら非常に喜ばれた。中には家宝にすると言って泣いて喜んでいた者もいたくらいだ。


その他にもブラシやコップ、容器などをサンプルに飾った。これもお土産だ。


次にアスファルトの説明に移った。


『この国の気候は雨期に大量の雨が降る、熱帯雨林的なものです。雨が多く降ると地面が柔らかくなり、人や馬車が通ると地面が陥没したり崩れたりします。このアスファルトを地面に敷けば雨が降っても変形することはありません。 重い馬車が通っても 轍<わだち> すらできません。 これを街の中や幹線道路に施していきます。それに加えて地下にある石油をくみ上げて一定間隔に柱を立てて街路灯として灯せば夜間も明るく移動も安全になります』


リュウは道路整備計画を話した。 アスファルトを仕上げるには高熱圧力を掛けてで固める必要があるのだが、この部分だけは当面の間、魔法士の世話になるしかない。整地用の魔法を使える様に指導していく。


『道路の問題は我々の長年の課題でしたが、手立てがなく悩んでおりました。雨期の間とその後しばらくの経済的損失は決して少なくないものでした。 これが実現できればすばらしい!』


政務大臣が話してくれたが、切実な問題だったらしい。雨で水捌けが悪いと衛生的にも良くなく、疫病が流行ったりと二次的な被害も起こりうる。


『道路整備と併せて上下水道と治水工事も行います。 上水道とは人が飲める飲料用の水を街中に敷きます。下水道とは洗濯や炊事、汚物などの汚れた水を地下の溝に流して街の外まで排出する仕組みです。上水道の水源は湖からとります。製造方法は割愛しますが、コンクリートという自由に形を作れる石の様なものがあるので、それで溝を湖から引いてきます。いずれは湖から流れる川をせき止めてダムと呼ばれる貯水施設を設置して川の水量を自由に調整して干ばつや洪水が起こらない様にしたいと考えています』


一気にサラっと話を流したリュウだが、人々にはまるで神がそれを話しているかの様な人では到底できない様な話の連続だった。 しかし、今までの出来事を考えるとリュウが言うならきっとやってくれるのだという信頼感の様なものが定着しつつあった。


『リュウ殿、後程是非ともそれらの事についてお話させて下さい!』


政務大臣から懇願された。話し方も非常に丁寧で真面目さが滲み出ている好感の持てる人物で貴族特有の偉そうな態度が皆無だった。

何れにせよ、この後で領主と政務大臣も含めた四大臣との話し合いの場は持たれていたので政務大臣の心配には及ばなかった。


『石油を使った物の最後に、これも強力な兵器です。砦や拠点毎に設置すれば一台で魔法士何百人分にもなる物です』


魔法士と言えば、戦場での強力な戦力だ。魔力の量に制限があるため乱発は出来ないが、放つ魔法の威力は戦局に影響を与えるものでもある。 その魔法士が数百人分などとは一体どんな物なのか想像がつかない。 人々は固唾を飲んでリュウの言葉を待った。


『これがその兵器です。名を火炎放射器といいます。地下から汲み上げた石油を火炎噴射します。吐出量は調整できますが、最大で100メートルくらいは炎が吹き出ます。ちょっと試しますので前方を大きく開けて離れて下さいね』


リュウは危険の無い様に周りの人をリュウの後方に移動させた。 そして誰もいない方角に火炎放射器を噴射した。 するとノズルの先から放射状に勢いよく炎が噴出された。

目の前の光景に驚愕した。 実際に見た者は殆どいない筈だが、誰もが幼き頃から童話として聞かされていたドラゴンのファイヤーブレスそのものだったからだ。


『こいつの威力は見ての通りですが、凄いところは制限なく放つことが出来るということです。一度に使用する石油は僅かなものなので枯渇する心配はありません。等間隔で砦に配置すれば敵が近づく前に全て炭と化してしまうでしょう』


正に無敵と呼ぶに相応しい兵器だった。魔力の枯渇なしに放ち続けられるこの兵器は、それこそ魔法士100人どころの威力ではない。最早人々は驚きに声すら出なかった。


『リュウ殿、この兵器はいつ配備できそうかな?我軍としては一刻も早く配備をしたい』


軍務大臣は先程の集光兵器とこの火炎放射器があれば国の防衛はかなりのものになると期待をしていた。


『まだどちらも試験段階ですので、3か月後くらいになるかと思います。その頃には安全性を確保して兵士なら誰でも扱える様になっているはずです』


『おお!そうか!宜しく頼んだ』


軍務大臣も少なからずリュウを評価していると判る態度で接していた。



『それでは、最後に農地改革に移りますので向うの畑に移動してください』


ここは公邸のはずだが、何故か畑があった。 これはリュウが本来実験している畑を空間転移で持ってきたものだった。


そしてリュウの説明がはじまった。


『続いてはガラス製品となります。ガラスは遠方の国の希少品でギヤマンとも呼ばれています。主に装飾品などで使われていますが、我々は実用的な使い方も考えております』


リュウは説明をしながら目の前の机に並べてある品を手にとった。


『これはガラス板で、窓枠に嵌めて使います。そして、このガラス板を加工したものがこちらの鏡となります』


『おお!この鏡わ儂の知っている鏡とは全く違うぞ!なんて美しい映り具合なんだ!』


『まるで生き写しとでも言うべきもの』


驚きの声が方々で上がっている。


『この鏡はガラス板の大きさに合わせて作ることができます。一枚のガラス板から小さい鏡を何枚かに切って量産することも可能です。このガラスを切るのにこちらの金剛石の刃が付いたナイフを使用します』


金剛石とは所謂ダイヤモンドである。この世界でもダイヤモンドは貴重品だったが、装飾品としてはカット技術がなく他の宝石類の方が人気のあるものも多かった。


そして、リュウは真ん中の部分が膨らんだガラス板の説明に移った。


『これはレンズと呼ばれるものです。特徴として光を屈折させたり集めたりすることができます』


そう言うと虫眼鏡を光に当てて紙に光を集めた。 一瞬で紙から煙と火が上がった。

そこに居た者達にとってまるで魔法を見ている様だった。 元居た世界では小学生でも知っている原理である。


『このレンズは組み合わせることで遠くの物を近くに見えることが出来ます。この筒を覗いて遠くを見てください』


領主に単筒の望遠鏡を手渡した。


『なんだ!これは!遠くの物があたかも手に触れる位置にあるようだ。これが千里眼というものなのか?』


『これは望遠鏡というものです。 こちらの物は両目で見る方式のもので双眼鏡といいます。 遠くの物が見えるので城壁などの見張り役に持たせて警戒にあたるといいかと思います』


近くにいた貴族に双眼鏡を手渡した。


そして、レンズを使った兵器の説明に入った。


『太陽の出ている昼間に限りますが、こちらがレンズを応用した兵器です。太陽の光を収束して放出する器械となっています。向うの木をご覧ください』


リュウはそう言って500メートルくらい先にある大きな木を指さした。

そして、レンズの集光器の向きを木の方に向けて、シャッターを開くレバーを引いた。

ガシャンという音と同時にシャッターが開き、眩いくらいの光が遠くの木めがけて集まった。 木は瞬く間に燃え出した。


『なんと!木が燃えたではないか!何という威力なんだ!』


領主がまたしても信じられないという驚きの声を上げている。

それもそのはず、眩い光が集中したところに大きな穴が一瞬で開き、そこを中心として木が炎に包まれたのだ。



『この装置を砦に配置することにより敵に対しての強大な攻撃力となります。しかも無限に光は放てるので矢の様に数を気にすることはありません』


『うむ、これは凄い兵器だ。早速配備を検討しよう』


軍務大臣は導入を急がせる様、部下に伝えていた。


日常品から兵器まで、これでもかと言うくらいの種類のガラス製品をリュウは見せつけた。 これらはもちろんリュウのアイデアで作られた訳だが、リュウのリクエストに応えて実際の形までもって来た職人達の努力と技量は評価するに値した。


そして説明はガラスのエリアから石油のエリアへと移った。


先ずはリュウは一行に目の前にある黒い液体が何であるか説明をした。

化学的な細かところは説明しても無駄だったのでリュウはこの液体は油で精製するとより良く燃えるようになるという説明をした。


精製したガソリン、灯油などがガラスの容器に入って並んでいる。 灯油の容器に芯を入れ、火を灯してランプにしてみた。蝋燭の様な小さい火が灯っている。


そして、プラスチックである。この謎の物体を人々は不思議に思った。金属でも木でも陶器でもない不思議な素材だ。


『これはプラスチックという素材で出来たものです。詳細は省きますが、これも石油から精製した原料をもとにして作られています。形を作るにには鋳造とよく似た金型というものを使用します。金属より遙かに溶けやすい温度で型に溶けた素材を流し込み、冷やして完成です。型で作るので同じ形を何個も作ることができます』


リュウはプラスチックで人形を作ってみた。元の世界でフィギアと呼ばれていたものだ。机の上には誰かに似た美女の人形が置かれていた。


『リュウ様。それは・・・』


逸早くクリスが気が付いた。何せ自分の人形だったからだ。


『クリスがいない時にも傍に居てくれる様にと思って作ったんだよ』


『もう、リュウ様ったら!私はいつでもリュウ様の傍にいますよ!』


とても甘い”リア充 爆発しろ!”が聞こえてきそうな会話が交わされていた。

もちろん、クリス人形は非売品かつ”手を触れないで下さい”の注意書きが掲げられていた。 意外とリュウも独占欲が強く嫉妬をするらしい。


話はプラスチックに戻って、リュウがサンプルに用意したのは洗面器だった。それは懐かしい銭湯でケロ○ンという広告が入っていそうなソレである。

手に取った人はその軽さに驚く。この世界では鉄の叩き出しか木のタライでしか水を貯める器がなかったからだ。 しかもこの洗面器は厚さが2ミリ程度しかない薄さだ。

本日の来場プレゼントで一人一人の手土産として配ったら非常に喜ばれた。中には家宝にすると言って泣いて喜んでいた者もいたくらいだ。


その他にもブラシやコップ、容器などをサンプルに飾った。これもお土産だ。


次にアスファルトの説明に移った。


『この国の気候は雨期に大量の雨が降る、熱帯雨林的なものです。雨が多く降ると地面が柔らかくなり、人や馬車が通ると地面が陥没したり崩れたりします。このアスファルトを地面に敷けば雨が降っても変形することはありません。 重い馬車が通っても 轍<わだち> すらできません。 これを街の中や幹線道路に施していきます。それに加えて地下にある石油をくみ上げて一定間隔に柱を立てて街路灯として灯せば夜間も明るく移動も安全になります』


リュウは道路整備計画を話した。 アスファルトを仕上げるには高熱圧力を掛けてで固める必要があるのだが、この部分だけは当面の間、魔法士の世話になるしかない。整地用の魔法を使える様に指導していく。


『道路の問題は我々の長年の課題でしたが、手立てがなく悩んでおりました。雨期の間とその後しばらくの経済的損失は決して少なくないものでした。 これが実現できればすばらしい!』


政務大臣が話してくれたが、切実な問題だったらしい。雨で水捌けが悪いと衛生的にも良くなく、疫病が流行ったりと二次的な被害も起こりうる。


『道路整備と併せて上下水道と治水工事も行います。 上水道とは人が飲める飲料用の水を街中に敷きます。下水道とは洗濯や炊事、汚物などの汚れた水を地下の溝に流して街の外まで排出する仕組みです。上水道の水源は湖からとります。製造方法は割愛しますが、コンクリートという自由に形を作れる石の様なものがあるので、それで溝を湖から引いてきます。いずれは湖から流れる川をせき止めてダムと呼ばれる貯水施設を設置して川の水量を自由に調整して干ばつや洪水が起こらない様にしたいと考えています』


一気にサラっと話を流したリュウだが、人々にはまるで神がそれを話しているかの様な人では到底できない様な話の連続だった。 しかし、今までの出来事を考えるとリュウが言うならきっとやってくれるのだという信頼感の様なものが定着しつつあった。


『リュウ殿、後程是非ともそれらの事についてお話させて下さい!』


政務大臣から懇願された。話し方も非常に丁寧で真面目さが滲み出ている好感の持てる人物で貴族特有の偉そうな態度が皆無だった。

何れにせよ、この後で領主と政務大臣も含めた四大臣との話し合いの場は持たれていたので政務大臣の心配には及ばなかった。


『石油を使った物の最後に、これも強力な兵器です。砦や拠点毎に設置すれば一台で魔法士何百人分にもなる物です』


魔法士と言えば、戦場での強力な戦力だ。魔力の量に制限があるため乱発は出来ないが、放つ魔法の威力は戦局に影響を与えるものでもある。 その魔法士が数百人分などとは一体どんな物なのか想像がつかない。 人々は固唾を飲んでリュウの言葉を待った。


『これがその兵器です。名を火炎放射器といいます。地下から汲み上げた石油を火炎噴射します。吐出量は調整できますが、最大で100メートルくらいは炎が吹き出ます。ちょっと試しますので前方を大きく開けて離れて下さいね』


リュウは危険の無い様に周りの人をリュウの後方に移動させた。 そして誰もいない方角に火炎放射器を噴射した。 するとノズルの先から放射状に勢いよく炎が噴出された。

目の前の光景に驚愕した。 実際に見た者は殆どいない筈だが、誰もが幼き頃から童話として聞かされていたドラゴンのファイヤーブレスそのものだったからだ。


『こいつの威力は見ての通りですが、凄いところは制限なく放つことが出来るということです。一度に使用する石油は僅かなものなので枯渇する心配はありません。等間隔で砦に配置すれば敵が近づく前に全て炭と化してしまうでしょう』


正に無敵と呼ぶに相応しい兵器だった。魔力の枯渇なしに放ち続けられるこの兵器は、それこそ魔法士100人どころの威力ではない。最早人々は驚きに声すら出なかった。


『リュウ殿、この兵器はいつ配備できそうかな?我軍としては一刻も早く配備をしたい』


軍務大臣は先程の集光兵器とこの火炎放射器があれば国の防衛はかなりのものになると期待をしていた。


『まだどちらも試験段階ですので、3か月後くらいになるかと思います。その頃には安全性を確保して兵士なら誰でも扱える様になっているはずです』


『おお!そうか!宜しく頼んだ』


軍務大臣も少なからずリュウを評価していると判る態度で接していた。



『それでは、最後に農地改革に移りますので向うの畑に移動してください』


ここは公邸のはずだが、何故か畑があった。 これはリュウが本来実験している畑を空間転移で持ってきたものだった。


そしてリュウの説明がはじまった。


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