第4話ゼロの焦点

ほんで、実際お笑いのライブの集客に失敗し、その日のお客さんがゼロ!

ゼロだった場合どうなるのか?


どうなると思います?


それでもやります。

実際は出演者が全員客席に座り、一人ずつ芸人が舞台に立ってネタして、ネタ終わった芸人が、客席に下りて客になる。


そう!

ただの公開ネタ練習みたいになります。

また、芸人たちの見る芸人の目の厳しいこと!


芸人ほど笑いに厳しい人間はいない。

何が楽しくて、人のネタ見て笑わないとあかんねん!

何でライバルのネタ見て笑わないとあかんねん!


だから、笑うポイントが明らかに一般人とズレています。


芸人が芸人を見て笑うポイント。


まず、滑ったとき。

とちったとき。

台詞を噛んだとき。


間違いなく、笑いが起きます。


その笑いの、笑われることの、腹立つこと!


これほど腹立つお客さんはいません。


ほんで、芸人たちの見る公開練習が始まった最中に、本当のお客さんが1人2人、遅れて入場してくる時があるんです。


おっ!結構今日、お客さん入ってるやん!

みたいな錯覚を覚えます。

が、本当のお客さんが入ってくると、客席から芸人がどんどん消えていきます。

1人、また1人と楽屋に戻っていきます。

いきなり、全員楽屋に戻るとお客さんも違和感を感じるので、少しずつ。少しずつ。


すると、1人2人のお客さんが不審がります。

あれ?どんどん客席からお客さんがいなくなる。

あれ?どうして?


あれ?今、舞台でネタしてる人、さっきまで、客席にいた人じゃない?

あれ?

あれ?


そして、最後の最後にお客さんは、自分たちしかいなかった事に気づきます。


まるで

ネットワークビジネスの説明会に行って、サクラの人たちに騙されていたような心境になります。


このようにライブ会場では、あまりにもすっからかんで、お客さんが座りにくい雰囲気を打破するために、

ある程度の数の芸人、もしくは、事務所の人間を客席に座らせ、一般のお客さんを座らせやすくする時があります。


そして、本当に一般のお客さんがゼロの時は、そのまま、身内だけの公開ネタ発表会になります。


お客さんがいないって

悲惨な状況しか産まないんですよね。(^^;)

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