第6話 最初にフラグって言い出したの誰だよ?
やっぱりダメだ。
「葵……もっとこう、エロいセリフをだな」
「言おうと思ったんだけど、その、ね?」
元の姿のままならさっきのセリフで十分な位だと思うんだが、
いかんせん……
「無理なんだよなぁ」
俺の妄想力をもってしても差は埋められない。
何の差か?胸ですよ、胸
「いいか、俺たちは今かなりヤバい状況だ。
あの女神が道具を渡し忘れたという事も、俺が特殊能力の威力を
発揮出来ない事も」
「うん……」
「だから協力してくれ、葵の力が必要なんだ!」
それだけ言っても葵はモジモジしたまま。
さすがに急にエロくなれっていうのも無理があるよな。
「まぁ次の敵があら「いざ尋常に勝負!」……フラグって怖いよな……」
デジャヴだ
なんだ?俺たち呪われてんのか?
あいつら何で名乗るんだろ?馬鹿なのかな?
とりあえず相手の姿を確認しないと。
そう思って窓の外を見る。
どうやら男と幼女のコンビらしい。
ここまでは一緒……違うのは、筋骨隆々の2m近くありそうな
オールバックのヒゲを生やしたケツあご男が、
「ふんっ!」
仮面舞踏会みたいな面を付けて、
「はぁっ!」
全身ラバー素材の服でピチピチになっている状態の中、
「ぬぅん!」
ポージングを決めているという異常な状況。
「「へ……変態だー!!」」
俺と葵は同時に叫んだ。
「変態ではない!これは合法的に筋肉を見てもらえる最良の手段!」
あれが変態じゃなかったら何が変態なのかわからないな。
「出てくるがいい、そして勝負を!」
無駄に正々堂々してるのが気にくわないが
「今出て行く!ちょっと待ってろ!」
今は挑発に乗るしかないな。
じゃないと今度は吹っ飛んで即終わりもありうる。
「では始めようか」
出て行くなり宣言した変態は幼女に向かって、
「例のモノを!」
そう言うと幼女は着けていたニーソックスを脱ぎだした。
コイツまさか……
「ふむ、さすがに2日モノは違うね。幼女独特の匂いに加えて
鼻腔を押し入るような刺激が入り、まさに
エクセレェェェェェント!!!!」
朝のヤツよりヤバい!!
「食らえ!私のビッグウェェェブ!」
股間が光り輝く!
空気が渦を巻くと同時に水が回転しながら先端に集まり、
すごい勢いで放出された!
「やめろぉおぉぉぉおおおああぁぁぁ!!」
あんなのに当たってたまるか!
尋常じゃない勢いの小便じゃねぇか!
俺は逃げる!ひたすらに逃げまくる!
旋回性能はそこまでじゃないらしいので路地やらに逃げるが、
壁をぶち壊してくる!誰か助けて!!
「安心したまえ、実際に股間から出ている訳ではない。」
だから何だ!変わらねぇよ!
「ちょこまかとうっとおしい……よっと」
「い、今!今○○ポジで照準合わせたろ!!!」
あんなのに当たって死んだら末代までの恥だ!
葵は……いた!
変態なのに幼女に当てない
それはまさに変態の鏡!
「葵!セリフを、俺に力を!」
恥ずかしがっていた葵が意を決して放った一言。
「も、元の姿に戻ったら揉ませてあげる!」
今なんて?
モマ・セテア・ゲル……?人名?いや違う。
モマセテアゲル……揉ませてあげる……
揉ませて揉ませて揉ませて揉ませて
あげるあげるあげるあげる
「よっしゃあ!」
体が熱くなる
それはさっきよりも
「くらえぇぇぇ!」
必ず勝てるという確信とともに――
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