第7話
家へ着くと、女房が吹っ飛んで出てきた。
「あなた、長岡ちゃんから電話があって、もぅ会社がつぶれてしまうと泣き叫んでいましたよ。いったんどうなってんいるんですか」
と、俺を詰問するように怒鳴った。
俺は、冷静にいった。
「俺が、雇われているのは、長岡ではない。会社に雇われているのだ。長岡を信じたければ、それは、君が俺を信じないということだ。
いずれにしても大したことではない。会社は潰れるどころか、これからもっと大きくなるだろう」
それだけいうと部屋に行き着替えてからテーブルに着いた。
俺は、今まで家の中で意識して小さくなっていた。家を買うのも、子供への投資にしても、何にしても、金が掛かることは全て女房が実家を頼りにしてやってきた。だから、女房は家の運営の実権を握り、全て自分の思うとおりにしてきた。
実際、今の生活レベルを築くには俺の収入だけでは十分ではなかったことは事実てある。それが、ここのところ、俺自身で生き始めていることに戸惑いを感じているのであろう。それは、彼女が知っている俺とは違って見えるからであろう。
テーブルに着くと、女房と子供たちを呼んだ。水を一杯のみ、俺は、おもむろに話を始めた。
会社の事情はこの前話した通りであること、会社は大きく変化する世界で生き残りを賭けていること、そのため、劇的な合理化を図ることになったこと、当然、俺も、この九月一日付けでリストラされ、会社を辞めなければなること、長岡なんぞの旧経営陣一族は全て排除されたこと、そして最後に、
「俺が会社からいわれ、それら退職者の面倒を見る会社を創り、経営することになったことを一気にしゃべった。
そして、その会社は数人で設立し、その経営の責任者として参加し、社長か副社長をやるつもりである」
ことも伝えた。家族は、皆びっくりし、特に女房の顔からは目が飛び出しそうであった。息子は、
「お父さん、凄い。社長になるの」
娘は、
「私雇ってくれないかな」
女房は、無言であった。
俺は続けた。
「会社経営は甘くないし、楽でもない。現に、事務所も借りなければならない。各種登記・登録も必要だ。会社設立に金が掛かる。
そこで提案だ。退職金は出るが、その金は会社設立に掛かる。さらに運転資金に数千万円必要である。その金を捻出するためにこの家を抵当に銀行から金を借りる。
息子は、出来るだけバイトをして来年度からの学校の費用として欲しい。
娘は、どんなところでもいいから働き自立して欲しい。女房には、月々の生活費は当座は給料が出無い。おそらく今年の九月から来年の四月までは無理だろうから退職金の中から三百万円を渡すからそれで生活して欲しい。それがいやなら、離婚して家を売り実家に帰るのもよし、君のいう通りにするつもりだ」
といった。 女房は、
「そんな大事なこと、どうして相談してくれなかったのですか」
と泣きながら俺を非難した。
「このことは、今日、俺が専務に呼ばれ云われたことだ。これがいやなら、自分で仕事を探さなければならないだけだ。つまり、失業だ。
俺は、引き取ってきた。それだけだ」
と冷静に返答をした。
突然娘が、
「私は女だし、どのみち結婚して家を出るつもりだったからお父さんの好きにしたらいいと思う。今まで甘えて生活させて貰っただけ感謝しています。月謝は払って貰ったし、あとは卒業旅行費ぐらいだけれど、バイトしてもいいと思っていたから何とかなると思う。働きだしたら食費ぐらい入れるよ」
と以外にしっかりしたことを言い出した。息子は、
「今年の学費は払い終わっているから、来年の学費と小遣いだけれどバイトで頑張ってみるよ。僕もお姉ちゃんの意見に賛成だな。お父さん、今まで見たこと無いくらい立派に見えるもの。頑張って欲しい。出来たらその会社を僕が継いでもいいよ。もっともいきなり重役だなんてそんなに甘くないか。アハハハ」
俺は、知らなかった。こんなに子供たちが逞しくなっていたことを。
そんな子供たちの話に、女房は、
「取り乱してすみません。長岡ちゃんの電話を聞いてから、もぅ私頭に血が上ってしまって。その上、いきなりだったものですからごめんなさい」
俺だって未だ動揺しているし、自信もない。しかし、前に進むしかない。理解して欲しい、といって頭を下げた。
さらに、それよりも「俺のした話を長岡に聞かせていないだろうな」
と確認した上で、今日の話も、未だ、他の人間は知らない事だから一切口外しないようにと固く口止めをした。
その上で、改めて女房にどうするか考えておくようにいった。
女房は、しばらく黙っていたが、
「会社は援助してくれないのですか」
と聞いてきた。
それでは会社の改革にならずまた親会社からの天下りという構図になってしまい、会社の合理化計画が株式市場から相手にされなくなってしまうということを細かく説明した。ただし、仕事は会社の社内業務を引き継ぐ形になるということをようやく理解させた。
「では給料はそのまま出るのですか」
そうではない。その業務を、今までのように水膨れの人海戦術でやるのではなく、業務を安く、下請けでこなすのだという内容を理解させるのに苦労した。
ようやく家族がどういう方向で会社を運営するのか理解したようである。むしろ、皆ほっとしたようである。もう既に夜中の一時であった。
女房がポツッといった。
「足らなければ実家から私が借りてきます」
俺は、即拒否した。今度は借りないで欲しい。借りるくらいなら君は実家へ帰れ。むしろ家族の協力が欲しい。子供達が頷いた。突然、女房が泣き出した。しばらくして、娘が女房の背中を撫でながら
「お母さん、大丈夫だよ。お父さん頑張り屋だから。何とかしてくれるよ。今までだってそうだったじゃないの。
普段、お父さん家にいないし、たまに家にいてもお母さんに怒られて喧嘩ばかりしていたって、やっぱ、お父さんだったじゃない。コンピューターの事だって立派だよ。そ
んなお父さんを、私、ずっとかわいそうだと思っていたし好きだった。家なんか抵当に入ったっていいじゃない。駄目だったらみんなで働いて買い戻そうよ」
と云った。息子は、
「お姉ちゃんのいうとおりだと思う。お姉ちゃん偉いね」
「冷やかさないでよ」
だが娘は、一寸誇らしげであった。
俺は胸が詰まった。黙って席を立ち、みんな、すまんと言うのが精一杯で自分の部屋に入り横になった。涙が止めどなく流れた。
明くる日は、どういう訳か俺の朝食時間にあわせるように皆起きていた。
どうしたと聞くと、息子が
「あれからみんなで話し合ったんだ。これからは、なるべく朝ぐらいはお父さんをみんなで送り出そうって」
俺は、黙って朝飯を食って新聞を読んだ。家族は、それぞれ好き勝手な話をしていた。女房が、
「そろそろ時間ですよ」
というのを受けて俺は立ち上がり、では行って来るよと言うと、
「行っていらっしゃい」
と久方ぶりの合唱である。俺は、何となく照れた。
会社は、何時もの通りであった。しかし、隠れたところで今度の会社の役員人事を評価し、自分の将来を計るような光景が見られた。俺は、そんなことに関わっていられない。
仕事は、仕事、勉強は勉強ということで考えてはいるがだんだんそうもいかなくなりそうである。鈴木さんともなかなか話をする時間がもてなかったが週末にようやくお宅へお邪魔することができた。
学校の授業が終わってから、鈴木さんの車に同乗し鈴木邸へ向かった。鈴木邸は、目黒の碑文谷にあった。高級住宅街の一画に緑で囲まれた邸宅である。
奥様のお出迎えを受けて中に入った。応接間で奥様に初対面の挨拶をした。
奥様は、
「良くいらっしゃいました。主人からは何時も貴男のお話を伺っておりました。私が妬けるぐらい、貴男のことでは熱心で御座いますの。
でも、お会いしてよく分かりました。お出でいただいて、私も嬉しゅう御座います」
と丁寧なご挨拶をいただき恐縮してしまった。またさらに、
「今度何ですか、お仕事をご一緒させて頂けるそうで主人は張り切っておりますの。こんな主人を見るのは久しぶりですわ」
鈴木さんは、
「よけいなことはいわずに、早く支度をしなさい」
と、一寸照れながら言いつけた。俺は、ただ有り難うございます、と頭を下げるだけであった。
風呂をいただき、浴衣に着替えてから居間に通された。適度にクーラーの効いた大きな和室の座卓上には沢山の料理が並べてあった。中年のお手伝いさんが二人かがりで支度をしていた。我々が座ると、奥様が
「さあ、貴女方も座って一緒に宴会にいたしましょう。久しぶりのお客様ですから」
お手伝いさんの二人は、俺の方を見て
「よろしいのですか」
というので俺は、どうぞといった。
奥様の人柄がしのばれる気遣いである。そこで五人で宴会が始まった。先ず鈴木さんが俺を紹介した上で、
「では乾杯」
と言った。それから飲みながら、コンピュータの専門学校や、今度の仕事についての話が始まった。
奥様とお手伝いさんたちは、普段聞かない話だと見えて興味深げに聞いていた。しばらくしてから、俺は、ここ一週間考えたり鈴木さんから教えて貰った会社の運営について等の話を織り込んで俺なりに作成した会社設立概要書を示した。
そして今後どうしたらいいか方向を教えて欲しいとお願いした。鈴木さんは、びっくりしたような顔で、
「もうこの様なもの創ったのですか」
といってじっくり読んだ上で
「会社設立の趣旨や各種項目の並べ立てとしては、だいたいいいようですね。大したものだ。資本金ですが、とりあえず二千万円で、順次増資しましょう。
情報産業の分野も取り込んで五年後ぐらいに二部上場をねらい、株式を公募で増資し売却するという意気込みでやりましょう。
だから株式の大半は後藤さんが持って下さい。運転資金は私が用意をします」
俺はぎょっとした。鈴木さんがとてつもなく大きく見えた。俺に金儲けをしろと言っているようだった。さらに
「役員ですが、私は財界の関係もありますから、妻の株主、非常勤監査役としてのお付き合いにして下さい。
ただし、会社が発足して様子を見てから貴男のかかれた会長職に就きましょう。ただし非常勤ですよ。
ところでこの社長職の吉田さんという女性はどういう方ですか。どうして貴男が社長ではないのですか?」
と聞かれた。俺は、一寸間をおいてから、会社の同僚で学校の教官の吉田さんだと答えた。鈴木さんは、しばらく俺の目を見ていたが
「年は若いが切れそうな人だ。ふーむ、時代にあっているかもしれませんな。私の情報産業の取り込み構想にはぴったりの人材だ。貴男もなかなか隅に置けませんね。ただし、後藤さん、社内で個人の感情を出すのは禁物ですよ。それが出来なければ、彼女は入れない方が貴男のためだ」
最後は微笑みながら、念を押した。俺は背中がヒヤッとした。
吉田さんについては、奥様に鈴木さんが人と形(なり)について説明をしてくれた。俺は座布団を退き、鈴木さんご夫妻に手をついて、これからもよろしくと頭を下げた。奥様は、鈴木さんに向かって
「ねぇあなた。後藤さんって純で子供みたいなところがあって、昔のあなたみたいですね。とっても素敵ですよ」
「何をバカなことを・・・」
と鈴木さんは言って、照れたように、しかし嬉しそうにビールを飲んだ。
「後藤さん、今度はその吉田さんとかいう方もお連れして下さい。どうやら私と馬が合いそうな気がしましてよ」
と奥様にいわれ、俺はただゞ頭を下げるだけであった。
八月も半ばになり、社内では、機構改革とリストラを含む人事異動の噂が異常なほど飛び交っていた。
極端なのは、会社身売り説まで飛び出す始末である。俺は、専務に会談を申し入れ、アポイトメントを取った。会談は夜の七時から社長室の隣の役員会議室でセットされた。
秘書は全て帰してあり、缶入りのお茶が四本おかれてあった。会議室でしばらく立ったまま待つと、専務と社長が入ってきた。専務は
「よっ、待たせたな」
社長は、
「何ですか、座って待っていればよかったのに、几帳面ですね。さすがだ。まぁどうぞかけてください」
俺は、失礼しますと頭を下げてから入り口に近いところへ座った。すると、社長が
「話が遠いから私の脇に来て下さい」
と言って自分の隣に座らせた。専務はニコニコ笑っている。
社長は、
「あとは専務にお任せしてあります。貴男に関する人事も、当社との業務協力も全て専務にお任せしてあります。当社の新体制の中で、私は、会社全体の方向付けと資金調達に走り回らなければなりません。製造・技術・研究開発と営業は専務に、労務と総務は、常務にお願いしてあります。
ご存知ですね。専務は実質的に副社長で、私の片腕になって貰い、組合の矢面に立つ辛い仕事をしていただきます。その第一段として、間接部門の全面的なアウトソーシング化が提案されました。
貴男には、本来なら本業でと思いましたが、専務の推薦と私の社内調査結果でコスト削減のために社外で働いていただき、会社を支えて貰いたい。後はよろしく」
と言うだけ言って出ていった。
社長を見送ると、専務は、
「計画は出来たか」
この人は、人の話を聞く前にこういう話になる。知っているから文句も言わずに二枚の計画書を出した。
一枚は会社設立趣意とその概略組織、もう一枚は、その業務内容と設立手順が書いてある。専務は、じっと読んでから、
「いいだろう。人事だが、誰を連れて行くんだ」
その計画書には役員人事と鈴木さんのことは、伏せてあった。
俺は、間髪を入れず、社長室の吉田さんを欲しいと言った。吉田さんを社長にしたいと続けた。それから、資本の外部導入を図りたい。ともいった。専務は、一瞬呆気にとられた顔をしたが、俺の目をじっと見た後天井を見てしばらく考えていたが、俺の方に向き直り、
「お前が副社長をやるのが条件だ。うん。これは案外ホームランかもしれん。男女雇用均等法の時代に、会社のリストラ計画に呼応し、飛びきりの美人で優秀な独身女性が会社をスピンして事業を興す。
その元居た会社に対してアウトソーシングの源となり、さらに情報産業に打って出る。元居た会社でリストラされた人間を吸収し、給料はともかく、かなりの人間の元の職場を確保してやる。しかし、資本、運転資金は自前で調達する。
但し、黒い金は駄目だぞ。そうで無ければ、誰が資本参加してもお前の責任だ。マスコミが騒ぐぞ。これは美談だ。それによって、当社のリストラという暗いイメージを払拭し、むしろ、マーケットは好感するだろう。
おい、これはいい手だ。さすがに後藤だ。後は、俺が社長を説得してやる。ところで、吉田の同意は取り付けてあるのか。」
「会社で許しが出れば、俺と一緒にやってもいい、と言っている」
と伝えた。
「よし、後は任せろ。九月付けて二人とも首だ。その後は、うちの法人部の連中をこき使っていいから、走れ。いいな。終わりだ」
そのまま、専務は出ていってしまった。俺は一人取り残されたような気分になり、そこに責任の重さがのしかかってきた。だが、持ち前の闘志が湧いてきた。負けてたまるか。
その夜、W駅前の飲み屋へ寄った。暖簾をくぐるとかなりの客がいた。「いらっしゃい」親父の照沼さんは何時も元気だ。特に客の入りが良いときは特に元気である。俺はいつものカウンターの隅に腰をかけた。ビール、冷やしトマト、揚げ出し豆腐といつもの通りである。黙っていても出てくる。
「後藤さん、今日は顔色が良いね。元気そうだ。この前当たりは深刻そうだったから、女房とも心配していたんだよ」
俺は、済まなかったね、色々あるもんだからと言ってビールを飲み干し、照沼さんにも注いだ。軽く飲んでから家へ帰った。何時ものパターンである。それが最近崩れ来ている。しかし、今日は、俺にとっては特別な日なのでわざわざパターンを踏んでみたのである。しっかりしないと、重圧で自分を見失いそうであったからである。
家へ着くと、上がり科に食事は出来るかと聞くと、女房は、
「すぐ出来ますからビールでも飲んでお待ちになって」
とこれも大分昔のパターンであった。妙なものである。そこへ息子が出てきた。
「お父さんお帰りなさい。パソコンを借りてたんだ。だいぶ使い方を覚えたよ。今度は、お父さんの年賀状の住所録を打ち込んであげるから出しておいてよ」
俺は、うん頼むと言ってから、そこへ座れ、と言った。女房に、娘はどうしたと聞くと、
「大阪に本社がある会社の面接に行っています。今日は友達の家に泊めて貰うそうです。先ほど先方のお母様に電話でお礼を申し上げておきました」
「よし解った。では支度が済んだら君もここへ座れ、話がある」
と言った。
「はい。すぐに済みます」
俺はビールを注いで一飲みした。
家族が座ったところでビールとグラスを出させ、息子と女房にも注いだ。
息子は十九才であるが、もう外では皆と飲んでいるだろう。そこで俺はおもむろに口を開いた。
ここ暫く経過を話していなかった。今日、社長、専務と話し合ったこと、九月付けで会社を退社すること、社長は情報産業に打って出るために、吉田さんという切れ者の女性を要請していること、資本金のかなりを俺が持つこと、そして、運転資金については、鈴木さんが支援してくれること、勿論この家を抵当に入れる事が条件であること、その鈴木さんの奥様が、役員として、ご一緒していただけることなどのすべを話した。
当然、鈴木さんが何者であるかも話した。そして、引き返さえせなくなったことについても駄目を押した。話を聞きながら、息子の目がキラキラ光っていた。
女房は、下を向いてただ黙っていた。俺は、さぁ、乾杯だと言って促した。三人で
「乾杯」
と言ってビールを飲み干した。俺は、飯を食いだした。息子が
「僕も、お父さんみたいになりたい」
と、突然言い出した。
「嬉しいが、お前は、お前の道を探せばよい。人生は出会いだ。俺もこの歳になってようやく(一期一会)の意味がかすかに分かるような気がしている」
とも言った。女房は、
「私もパートでも良いから働きます」
等と言いいだした。「見栄張りの君が出来ることは少ないから無理をするな、今まで通りで良い」
と言って、たしなめた。
「毎度言うことだが、この話は、来年の四月までは、絶対外にに対して云ってはならない」
と念を押した。
それから、今度の連休に、俺は、俺の実家へ行って来ると告げた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます