とあるゼミ長がプロジェクトというものを考えるようになるまで

石持 伊月

第1話 吐かずにはいられないこの気持ち

 気づくと1日というものが終わっている。


 積もりに積もったタスクとその締め切りに追われながら迎えた午前0時。

 あと5時間半後には家を出なければならず、中途半端に寝るぐらいなら寝ずに作業をしてしまおうか迷い始めた今日この頃。(今日という日は始まったばかりである)

 それが今の私、ゼミチョーの状況である。


 画面の向こうの皆さんどうもはじめまして。

 とある大学、とあるゼミのゼミ長をしている男です。

 ゼミチョーとでもお呼びください。

 私の周りでは、みんな就活がどうだの、単位がどうだ卒業がどうだのと騒がしくなりだしていますね。当たり前ですね、4年生ですもんね。

 ゼミチョーはどうかというと……まあ、後々お話しすることもあるでしょう。(目をそらし


 ゼミチョーは、今たいへん苦悩しています。というか忙しいです。

 日常のゼミを始め、ゼミに関連した様々な活動や、私が個人的に取り組んでいる活動など、タスクに忙殺される毎日であります。

 目指している就職先もちょっと特殊なところでして、それに応じた就職活動もしなければなりません。

 そもそも大学の講義もおろそかにすると、もれなく「もう1年遊べるドン!」になってしまうという状況でもあります。

 改めて考えてみると……詰みかけである。

 これぐらい世の大学生はみんなやってるよという声もあるでしょうが、ゼミチョーのキャパではこれが結構いっぱいいっぱいなのです。

 

 さて、このようにタスクを処理するだけの日々を過ごしていると、

 あれ?今日がいつの間にか終わってる…?

 と1日の実感をなくしてしまい、今日という日を振り返ることがなくってしまうのです。というか、深夜まで作業していると1日の境界があいまいになっていくのですよ。

 このままでは1年経った後に思い返して、

 迫りくるタスクをがんばって倒してたら1年終わってました(テヘペロ

 なんてことになりかねない。これはまずい。

 

 過ぎ去った過去を省み、未来を見通す目的意識がない人間は歯車になってしまう。

 

 ゼミチョーが現在所属しているゼミの入ったのは去年のことですが、その時に先生はこう言いました。

 「このゼミを通して、自分で自分の人生をデザインできるような人間になってほしい。」

 1年経った今、果たして私は自分の人生をデザインできているのか、今こんだけ忙しいことにどれだけの意味があるのか。

 それを文字に起こしてみて、客観的に見ることで自分の人生をデザインするための一助としたいと思います。

 それにどうか皆さんお付き合いいただければ幸いです。

 ちなみに、これは脚色マシマシで綴ってまいりますので、どうかフィクションのようなものと思って読んでいただきますようお願いいたします。

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