一言では伝えられないなんて書いておいて、じゃあまとまった文章なら伝えられるのかと言うと、やはり自分では伝えきれない。由名時探偵社シリーズでは今のところ一番好きかもしれない。酒場の一角で過去の事件が紐解かれるのだが、まるで一晩の夢のように消えてしまう。いいお酒をゆっくりと嘗めるように味わうと、このような後味になるのだろうか。
ウヰスキーの似合う終始大人の雰囲気が流れるミステリーです。バブル崩壊後の失われた時代の忌まわしい記憶が、淡々とした語り口調で綴られています。ところで、『彼』は新婚旅行で海外に出かけたりはしていなかったのでしょうか?もし、そうなら…。
酒の席でコピーライターの男性が語るとある出来事。キャッチコピーの中に隠されている真実とは如何に最後までいろいろな意味で「よませる」作品でした。結末をどう結論付けるのはあなた次第ですよ
先を読み進める前に、しっかり考えましょう。ヒントはきちんと出ています。 俺は、前五つは○○で、残り三つは○○だと考えてかなり良い線行ってたと思うんですが、回答の方が一枚上手でした。やられた〜 でもこれは気持ちの良いやられ。 やっぱ探偵はこういうの、スパンと見抜くのが格好いいですね。いい謎でした。……と昨日書いたのですが、本日完結したものを読みますと、最終局面ではさらに一ひねりがあり、なかなか頭を悩ませる仕掛けになっています。面白かった~。いい短編でしたね。