ショートの作家さんたちは大変ですよね。短い文章で人物たちの半生(あるいは人生)を伝える表現努力。多様なジャンル、テーマを書くために必要な発想力。広い芸幅がなければ出来ないんじゃないかな?だって、話数が増えれば増えるほど新しいものが要求されますもんね。いつも感心しちゃいます。
さて、深海映さんの『小さな物語たちの収納ボックス』。長編も連載していらっしゃる作家さんですが、こちらは短編集。多彩な一話一話は、ときに感動を、ときに女の怖さを、はたまたときには“冷やし中華による世界の終焉”を……うーん、やっぱ幅広。短いストーリーの中に詰め込まれたメッセージの裏側を感じとりたくなります。
みなさんも、ぜひ読んでみてください。ショートなのに“海のように深い”話がいっぱい収納されています。