第7話 封印

 最早、神聖さを感じさせるまでになってしまった響夜に事態が事態だからか女神が再び顕現し、おっしゃられた。


「絶えられるまで僕の力である祝福を注ぐようになってるからね。どうやら注ぎ過ぎて神に近い存在になっているらしいな」


 さっきの女神感は何処に行ってしまったのだろうか。打って変わりロリのアニメ声という奴でフランクに返事をする。女神に態度を崩されても少女の方は相変わらず畏まっている様子である。

 だが、それとは真逆で響夜きょうやは固い態度から一転して立ち、素で話していた。


「なるほど」

「そうそう、なので封印させてもらう!それと僕の力が弱まってしまっているからな。封印した力は借りるぞ!」

「貰った力だからな。問題ない」


 ロリの見た目に相応しい行動になってきた。腕を上に挙げてご機嫌そうである。女神の面影など欠片もない。ここまで来ると少女は緊張がほぐれてきたのか、ただただ、驚いている様子だ。そりゃあがめていた女神がこんなんじゃ誰だって驚くだろう。

 ご機嫌な様子を見て釣られているか響夜は圧倒的な力を失うというのに心なしか嬉しそうだ。


そんな様子を見てうむと頷いた神はたった一文字だけ発した。


「ふ」


それだけで響夜の神々しく輝く髪が光を失い、黒に変わっていく。それと同時に一瞬で響夜は跪き、頭を下げる。そして謝った。


「神様に対して無礼な態度を。誠に申し訳ありません」

「全然大丈夫だよ。あの時は神と対等な力を持っていたからね、君は。何の問題もないさ」

「ありがたきお言葉です」


そのやり取りを聞き少女は叫んだ。


「この茶番みたいのはなんなんですか〜〜!!!」


そう叫ぶのはごもっともだと思う。

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