第4話 魔法
喉でもやられたのか、と思い
「灰原君、見えるとは流石ですね」
そう言うと銀髪の転校生はパチンと指を鳴らした。すると透明な物はスゥーと空気に浸透し消えていく。響夜は僅かに身を近づけて質問した。
「見えるのが流石ということは見えることが凄いのか??」
「そうですよ。それは間違いなく一般人には見えません。発動後は魔法の中でも高い隠蔽性を誇る詠唱魔法による魔力ですから」
「魔法!?何を馬鹿なことを言ってる!!」
「さっき声がでなかったのは魔法です。魔法は科学では説明出来ません」
そして今度は優しく。
「魔法はファンタジーで夢が詰ってます。例え科学に組み込まれることになっても夢の技術であることは変わりません。世界に夢は存在します。空虚だと思うと世界は空虚に見えますよ。魔法が世界に夢があることの証明です。夢を持って....いいんですよ」
「そんなはずはない」
そういう
普通ならば受け止めがたいことだったが認めようとあっさりすぐに彼は思った。認めて前へ進もうという気持ちにあの子はさせてくれていると自分でも
「認めてくれました?」
「認めるよ。それにしても俺の心中を読み取るのが速すぎる。さすがにどんな頭が良くても不可能だ。そして声が聞き慣れている感じがする。もしかして君は過去に俺と仲が良かったのか??」
「魔法ですよ」
彼女は嬉しそうに満面の笑みを浮かべて言うのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます