第3話 僕の声

僕は、一日中寝て、目のくまをとった。

一日だけだけど、母親のパックもやってみた。 いい人と思われたいもんね。


バレた。

母さんにパック使ってるの見られた。恥ずくて逆ギレしてしまった。

「勝手にみんじゃねぇーよ!!!!!!ババア!!!!!!」

そしたら、「あんた、好きな人でもできたの?」 ・・・は?

「べ、別に……そんなんじゃねーし💢」バタン!

ドアを思い切りしめ、鍵をかけた。

好き?なにそれ?おいしいの?

“だれにもばれないように、《告白》を”

好きなんかじゃない。僕はただ、お礼を言う為に…… お礼を言う為に、ここまでの事を尽くすか? そもそも、お礼を言うか?

昔の僕なら言わない。言おうとも思わない。


僕の心のなにかが変わった。


「あーー!真琴くーん!!!」 あの子の声だ。

「…………」 僕は何も言わない。

「具合、悪いの?」 気にかけてくれて

嬉しい。

「………………」 僕は何も言わない。

「どうしたの?」 僕は、君にはなしか

けているよ。

「………………」 僕は、何も言っていなかった。


自分では喋っていたけど、

その声は、君に届いていなかった……


「ありがとう」

君だけに言った。君の耳に届かなかった





僕の思い







4話へ続く……

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