第4話:一人称複視点

■長所

・単一キャラクターに縛られないため、読者の視野を広げやすい。

・心理描写が単一方向にならないので、人間関係が深く書ける。



■短所

・視点変更を頻繁にすると、読者がついていけなくなる。

・視点変更をした時に、どのキャラクターの会話なのか示す必要性がある。



■総論

 昔はあまり褒められた書き方ではありませんでしたが、今では普通に利用されている方法です。

 一番の問題は、やはり視点変更。

 視点を変更した時に、「誰の視点に移動したか?」ということを読者にハッキリと明示しなければなりません。

 しかし、それをクリアしてしまえば、かなり有効な手段です。


 たとえば、ガイムとラムというキャラクターの恋愛ものだった場合は、交互に章をわけて視点を切り替えたりすることで、お互いのヤキモキしたりドキドキしたりの描写を書くことができます。


第一章:「結婚しよう!」~ガイム

第二章:「とまどい」~ラム

第三章:「鬼ごっこ」~ガイム

第四章:「オンリーユー」~ラム


 このようにタイトルに一人称の視点を明記する方法が一般的だと思います。

 恋愛ものだと、ラム視点の時はガイムの心理がわからないですから、それを利用してラムのヤキモキした気持ちを書けますし、その後にガイム視点でその時の心理を語ったりできるわけです。


 というわけで、個人的には恋愛もののようなものにお薦めです。

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