第4話仕事を始めて1週間経って

相当マイペースで日々暮らしていたので

朝、家を出るまでに

朝食、当時高校生の長女の弁当作り、洗濯、ゴミ出し

テンテコマイ状態です。

けど

毎日外に出て、家族以外の人と話して

楽しかろうが、辛かろうが同じ場所で

仕事をする。

気持ちの切り替えは出来ます


ずっと家で専業主婦をしていると

例えば前日だんなさんと言い合いになったりしても

気持ちの切り替えが出来ずに

翌日もその次の日も

家の中でもやもやとプリプリと

引きずってました。

自分でもイヤになる性格です。

特に冬場は日光が少ないからでしょうか?

塞いでしまうことが多くて

ひどいと

何もやる気がなくなって

わけもなく人生に絶望を感じ

泣きそうになっていました。

一人になった家の中で

泣いてました。


今思うと

なんだろなぁ?です。

なんで空を見て泣イテタノカ?私?

でも、どんな状態だろうが

それがあっての今の私なんですけどね。


この症状は

仕事を始めてからも

冬になると出てきました。

あ!そろそろくる!やばいかも

ちょっとしたきっかけ

例えば風邪を引いたとかで始まり、この波がくると

もはや

いつか大丈夫になるからしょうがないって

思うようにしていました。

この塞いでいる日々ですが

大体、春がくるとおさまり

どえらく暗い状態の日々のこと

あまり記憶になかったりします。

でもそれも

だんだんましになっていき

働き出して、

5年目の今年はもう全然平気に過ごせました。

けれど、4年目の冬から秋にかけては

長い期間でした。

あることへの喪失感から

とんでもなくひどい状態に陥ってしまいました。

その話はまた改めて。


さて、品出しを覚えて

なんとか慣れてきて

1週間が経った頃

社員でデイリー担当のオカさんが

「さくらえびさん、そろそろ発注の仕事をしてもらおっか」

「ハッチュー?」

漢字変換できません

チュー?

ネズミ?


未変換のままの私にオカさん

「これでヤルヨ」

iPadみたいな機械を渡されました。

サイズはやや大きめで

ペンでタッチして使います。

少し重いので首からひもをかけて使います。


スーパーで働いてる人が売り場でその機械を持ってると

多分発注作業してます。

その人は

その売り場は詳しいです。


とにかく言われて仰天です。

だって

発注って商品を注文するってことです。

ど素人で、社員でもない

たかだかといってはあれですが

ほんと

たかだかパートの身分で

そんな責任重大なことをして大丈夫なのか??

店の売り上げとかにもろ響く作業じゃないか?


しかしオカさんは

「うちは社員も発注するけど、基本パートさんに担当持ってもらって

やってもらうんだよ。さくらえびさんは、デザートとヨーグルトね。

さあ、やってみて。やっていくうちに出来るようになっていくから

取り合えず、売り場の商品が少ない商品を発注してみて」


発注機の使い方を教えてもらって

やってみました。

まず、発注機に出てくるヨーグルトの名前の商品を

売り場で探す

これだけでも時間がかかりました。

商品によっても違うのですが

発注できる1ケース当りの量も違っていて

ヨーグルトでも

1ケースで6個発注できるのもあれば

12個もあります。

ホントイロイロ

この作業に

この先悩まされ続けることになります。

さて

どこのスーパーもきっと基本だと思いますが、

1番下の陳列棚を下段といって

もっとも良く売れる、または売り込みたい商品をどんと

置く場所。上段にいくほど、あまり売れないとか

値段が高いものだったりしました。

段によっても取る量は違いました。

デザートなんて

シュークリーム

何個取っていいかなんてわかるわけありません。

この作業はオカさんに手取り足取り教えてもらいました。

発注画面には

昨日、一昨日売れた数も載っています。

それを目安にしたりもしますし、

お店のパソコンで検索すれば

1週間とか1ヶ月のデータを見ることも出来ました。

広告商品の発注が。難しい。

広告初日と2日目だと売れ方も違ったりしますし。

今では

かなりちょちょいのちょいと

出来るようになりましたが

3年目くらいまでは

とにかく考えこんじゃって

時間がかかってたなあ


そんなわけで私の仕事は

朝の品出し

朝から値下げ

発注作業


これだけでも大変

こんなにすんの?

なんて思っていたら

朝の1番大変な作業

これを

私はまだ免除されていたのでした。







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