第3話ハセさん2

仕事のスピードになかなかついていけない私に

いろいろ教えてくれたのがハセさんでした。

ハセさんは50代後半なんですが

そんな年齢に見えません

ばりばりに元気です。でもってハセさんはとにかく明るい

大体どんなことがおきても

「まあダイジョーブヨー!」

で済ませてしまいます。

買い物にくるお客さんにもハセさんと仲良くしている人がいて

楽しそうに

結構大きな声で話します。

私が働き始めたスーパー

朝はおばあちゃん、おじいちゃんが多くって

軽く世間話をしたがる人もいます。

たまに、長いお話を聞くことも・・引き際が難しいんですよ。

大手のスーパーと違って、パートさんと常連のお客さんとの親密度が

高いかなあと思います。

おしゃべり好きで、楽しくって明るいハセさんは

他の部門のパートさんともとても楽しそう。

かれこれ8年ほど働いているそうで。


さて、働き始めた私が

とにかく心かけたのが

パートさんへのあいさつでした。

もちろん返事してくれないパートさんもいました。

でも

とにかく毎日必ず

気持ち大きめな声で

笑顔で「おはようございます」

そんでもって

いつも笑顔でを続けました。

そうすると

最初は知らん振りしていたベテランのパートさんとかが

「おはよう、さくらえびさん」

返してくれるようになり

話かけてくれるようにもなりました。

ハセさんの存在も大きかった

いろんなパートさんに言ってくれてたらしいのです。


「さくらえびさんはまじめでいいこだよ」


イイコっていうのもあれなんですが・・

そんなハセさん

私は姉のように慕うようになっていきました。



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