第2話 一日目 横浜→郡山
2016年3月14日月曜日6時15分、私は横浜から東海道本線の宇都宮行に乗車した。一年前の上野東京ライン開通で東海道本線の列車はほとんどが東北本線、高崎線に直通するようになり、私のような東京を縦断する利用客には便利になったと思う。その代わり、広すぎた直通範囲故によく遅延するようになったが。
東京への上り列車はこの時間でも混んでいる。世間的には平日だ。しかし、学生は春休みであり、舞浜の遊園地に行く話をしている学生集団も乗っている。
新橋でボックスシートに着席できた。このまま宇都宮まで座っていく。東京で一気に人が降りた。ここから東北本線に入っていく。東北本線内は快速ラビットとして走行する。大宮からは蓮田、久喜、古河と律儀に二駅ずつ通過する。下り列車で通勤客は少ないが、代わりに春休みでも登校する高校生やセカンドライフを送るご高齢の方が目立つ。
7時51分小山着。二分停車の後、ここからは各駅に停まって宇都宮を目指す。車窓には田園風景が広がる。日光の山々が左に見えてきて、宇都宮着。
宇都宮では二分乗換だが、対面乗換なので焦る必要は無かった。8時20分宇都宮発車。今度の電車はかつて京葉線で走っていたようなもので、全席ロングシートだ。ボックスシートでないのが残念だが、座席が柔らかいのは良い。
曇りだった天気が雨になった。更に北上すれば雪になるのだろうか。楽しみだ。
通勤時間帯を外れ始めたのか車社会圏に入ったのか、通勤客の姿は見えなくなってきた。那須へ行く行楽客や自分と同じような旅行客が目立つ。
晴れていれば栄える光景なのだろうが、曇って薄暗いと陰気に見える。9時10分、黒磯着。
黒磯からは交流区間に入る。現在は黒磯駅構内にデッドセクションがあるが、北の高久との間に移設する計画が進行中だ。
雨が降り、隣の高架を通過していく新幹線の音を聞きながら郡山行の発車を待つ。郡山行の電車は701系というロングシートの車両だった。またロングシートかと残念に思う。連結して六両編成になっているが、それに見合うだけの乗客はいない。一車両に四、五人といったところか。
そのままの人数で9時38分に発車した。三駅目の豊原と次の白坂の間に栃木県と福島県の県境がある。東北地方に入ったが、未だ雨のままだ。そう易々とは変わらない。
新幹線駅の新白河、白河市の中心部である白河などを過ぎ、10時18分矢吹着。ここからはSuicaの仙台エリアに入る。うとうとしているうちに水郡線との接続駅である安積永盛を過ぎ、10時39分郡山着。
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