ぶんグ。

 いつものバス停にて――


「授業中にお腹が減っても大丈夫なアイテム?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「授業中にお腹が『ぐぅ~』となりそうになった経験は誰でも一度や二度はある――ウチは毎日戦ってるケドね。そのお腹の音をかき消してくれる品」


「このメモ帳はあけるたびにマジックテ~プのような『バリバリ』という音が大音量で響き、お腹の音をかきけしてくれる……いや、そんなデッカイ音したら結局注目されちゃうじゃん」


「もっとこ~――あるでしょ! 誤魔化す音! 肉を焼く音とか揚げる音とか――」


「ポテトのあがるオトとかマックのポテトがあがる『テ~レレ、テ~レレ』ってオトとかね」


「それはちょっと嫌」


「その音量は97dB。パチンコ店内の平均が90dB余計わからない。しかもメモ帳は食べられるウエハ~スペ~パ~でつくられており食べる事が可能! しかもペンにはコ~ヒ~味がついているために味付けする事が可能。コ~ヒ~味だけなのか~……せめてチョコとかベストは牛丼よね」

 メモ帳をちぎってムシャムシャ食べる様をイメ~ジする。


「おもしろいからもっといろいろな味とか増やしてほし~わね。牛丼味のノ~トとかでないかしら?」


「もしこ~ゆ~のふえたらいろんなブングとかたべまくるのかなぁ~?」

 イブキは教室でカバンの中からいろんな文房具を食べまくる月夜をイメ~ジするのだった。

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