かろリ〜。

 いつものバス停にて――


「ウチの――ウチのバ~キンがやってくれたっ!」

 月夜がグルメ系アプリを見ながら、そんな声をあげる。


「総重量六〇〇グラムごえの超ボリュ~ムバ~ガ~っ!! そ~よね~エビで終わるワケないわよね。いやいやエビもおいし~しいいのよ。でもキングの名を冠するなら肉を推さないとっ! もうポテトの底にビ~フパティとかドリンクのフタをビ~フパティにするとか、バ~キンにきたら肉くわないと帰れない的なスタンスでいってほし~ぐらいよっ!」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「ふふん♪ そのハンバ〜ガ〜はナンキロカロリ〜?」

 なぜかイブキが得意顔で聞いてくる。


「すごいのよ。2046カロリ〜もあるのよっ!」


「ふふん♪ かった3キロポテトはなんと5292キロカロリ〜! やくサンバイだねっ! ザクⅡとシャ〜せんよ〜ザクぐらいちがよっ!」

 前髪を指揮官用のツノのように立てながら、そういう。


「3キロポテトはすごかったよっ! ビッフェとかにあるとりほ〜だいのやまもりポテトぐらいあった! しかもヒトリジメできるなんて――」


「あれ頼んだんだ……」

 月夜が引きぎみに。


「3キロなんてコ〜ラの1、5リットルにほんぶんだよっ! あじいろいろかえれるモノついてるしラクショ〜ラクショ〜」


「5292キロカロリ〜って成人女性の四日分のハズだケド……アンタのどこに収まってるのかしら?」

 小柄すぎるイブキの身体を見ながら、そう洩らす月夜だった。

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