ひまン。

 いつものバス停にて――


「むかしむかし――おおむかしグンタイしきエクササイズとしてはやったビリ~ズブ~トキャンプというものがあったそ~なぁ~」

 イブキがわざとしわがれた声でそんな記事を読んでいた。


「ツ~ハンばんぐみとしてはじまったのにもかかわらず、そのDVDセットは150マンボンもうりあげたそ~なぁ~――ごぶごふ――ん~……も~ムリ!」

 イブキが途中でせきこみノドを抑えながらギブアップする。


「このビリ~ズブ~トキャンプってそんなはやってたんだぁ~……イブキさんはトケ~でヨ~カイよぶアニメのエンディングのもとネタでそ~ゆ~のがあったっておと~さんからき~たなぁ~」


「ワルノリしてだい2ダンもでたけど、そのはげし~エクササイズにダウンしたヒトがいっぱいでうれなかった。そ~なんだっ!? それがレ~ワばんビリ~ズブ~トキャンプとしてフッカツするっ!?」

 読み込まれた黒人男性の画像を見ながら、


「んん!? でも、タイチョ~なんかふとったよ~なぁ~……」

 イブキがそんな事を言っている隣では、


「アメリカ人がピザでパティを挟むピザバ〜ガ〜を開発っ!」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「また、またアメリカか……ピザとハンバ〜ガ〜を合体なんって……」

 脳内で合衆国の国歌が流れて勝手に敗北感を味わう月夜。


「……こんなんあるからビリーキたいちょ〜もふとちゃっただねぇ〜」

 ピザバ〜ガ〜が画像をみてそういうイブキだった。

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