しんがタ。

 いつものバス停にて――


「お~!」


「ぜんこくのゴト~チソフトクリ~ム?」

 なにやら歓声をあげる月夜の隣でイブキがそんな記事を読んでいた。


「そのトチのメ~サンがのっかったらソフトクリ~ム……」

 イブキが海老が『ドンっ!』のったソフトクリ~ムの画像を思い出しながら、


「お~っ!!」


「ホッカイド~がイクラ――イクラっ!? いきなりすっごいのキタッ!?」

 カップにはいったソフトクリ~ムに美味しそうな魚卵がかかった画像を見ながら、


「べつべつにたべほ~がおいし~きがするけど……ま、まあアリかなぁ~……ニ~ガタはイナゴ――イナゴっ!? こ、これはイブキさんでも……」

 白いソフトクリ~ムに数匹のイナゴの佃煮がのっかった画像を見ながら、


「おぉ~っ!」


「フクオカはシジミ……カガワはウドンっ! ウドンっ!?」

 思わず二度見するイブキ。


「おぉ~っ!!」


「たしかにカガワといえばウドン。ウドンけん、なによりもウドンのおみせがあるトコだからわかるけど……」

 真っ白なソフトクリ~ムに真っ白な麺とネギが絡みつくソフトクリ~ムの画像を見ながら、


「お、おぉ~っ!!」


「さっきからなにさわいでんの月夜」

 珍妙なソフトクリ~ム画像から最新の小型をスマホをいじる月夜に視線を変えるイブキ。


「こ、これうっごいのよっ!」


「あ~……きたんだSE。おもってたよりもちょっとおっきいね」

 イブキが月夜の最新スマホを見ながら、


「――で、なんのキノ~でおどろいんの?」


「補助バッテリ~に繋がなくとも、電源が切れないのよっ!」


「そこっ!?」

 最新機器に触れ始めたばかりの月夜だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る