こだわリ。

 いつものバス停にて――


「オ~ブント~スタ~へ一緒にいれるだけでウィンナ~目玉焼きト~ストが三分でできる便利アイテム?」

 月夜がメロンパンよりもさらに大きな肉まんを食べながら、そんな記事を読んでいた。


「ちっちゃいフライパンみたいなアイテム。オ~ブント~スタ~の中へパンと一緒にいれるだけで目玉焼きができあがる……ウィンナ~もいれたら一緒に焼けるね~」


「こ~きくとベンリだけど、メダマやきのやきかげんってヒトによってはこだわりつよいからねぇ~。キミとジュワ――トロにするジカンだとパンはヒョ~メンしかやけてない」


「ふ~ん……」

 自分で読んでおいて興味なさそうな返事をする。


「このカゲンがなかなかむつかしぃ~んだよねぇ^。パンのヒョ~メンをカリカリにしあげて、そのうえにジュワ――トロのタマゴのっけて、キミのヒョ~メンをみながら『いまだっ!』ってタイミングであげないとジュワ――トロになんないんだよねぇ~」


「こ~ゆ~アイテムはベンリだけど、あのベストなジョ~タイにはなんないから、イブキさんはパンとタマゴはべつべつにやきたいかなぁ~」


「ふ~ん……」


「――って、月夜がみてたキジなのになんでそんなキョ~ミないの?」


「ウチは牛丼でてくれば満足だし」


「あさからたべてんのっ!?」


「湯煎した牛丼の具をかけるまえにタマゴをゴハンにのっけて、その上から具をかけるとタマゴがいい感じに半熟になるわよ」


「しかも、ヘンなこだわりまであったっ!?」

 そう驚くイブキだった。

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