なかマ。

 いつものバス停にて――


「牛丼大手三社でどこが一番か大論争?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「松吉すきの事かしら? 無駄な争いもあったものね~」

 月夜は遥か天上の高みから見下ろすかのような表情で、


「牛丼はすべてに公平! 三社とも特徴があるだけで等しく平等にて至高。天は牛丼の上に牛丼をつくらず、下にもつくらずって牛丼の勧めを知らないのかしら?」

 そんな一万円の人が聞いたら、助走をつけてパンチされそうな事を言う月夜の隣では、


「あのDQせかいがたいけんできるVRアミュ~ズメントでダイマオ~さまがパワ~アップ?」

 イブキてテクノロジ~系ニュ~スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「とくしゅなエンシュツがついかされ、サポ~トキャラのキョ~リョクがなくなる……う~みゅ……フツ~でもわりとナンドたっかいのに……これはイキのあったなかよしでいかないとクリアできなそぉ~」

 イブキが専用のVRキットを身に着けた体験者の画像を見ながら、


「センシ、センシ、まほ~つかい、そ~りょ~の4ニンかぁ~……イブキさんはセンシ? う~みゅ……でもノ~キンよりもてきかくにプレイできるまほ~つかい? それともカナメになりそ~なソ~リョ~かな?」

 ビキニア~マ~を着た戦士、魔女の帽子をかぶった魔法使い、青い僧服を着た僧侶の姿をイメ~ジしながら、


「う~みゅ……まようわなぁ~?」


「まずは一緒にいってくれる仲良し三人をつくるのが先じゃない?」

 月夜がそういうのだった。

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