れ〜ザ〜。
いつものバス停にて――
「お肉ドッサリグルメセットっ⁉︎」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、牛丼チェ〜ンの新メニュ〜を見ながら、
「いい名前よね〜。お肉ドッサリ……ドッサリ……」
月夜は皿に盛られた天井にとどかんばかりの鬼盛りの肉山をイメ〜ジする。
「通常の三倍っ! 大盛りの二、五倍の量っ! いいわね〜ライスは大盛り、特盛りに変更可能! こ〜ゆ〜のよねっ! 暑い時こそ肉肉肉!」
朝に麦メシ牛丼、昼前に軽く肉サンド、昼に牛丼、三時のオヤツに肉まん、夜に厚厚ステ〜キを想像する。
「やっぱり、こ〜よね〜……」
月夜がそんな事を考えている隣では、
「レ〜ザでカのイチをおしえてくれるデバイスっ⁉︎」
イブキが首筋を『びた〜ん!』と叩きながら、
「ん〜……にがしたぁ〜」
首に手形をつけたまま中空を飛ぶ蚊へ恨めしい視線を送る。
「アイツけっこ〜はやいなぁ〜……マグネットコ〜ティング……うんん。サイコフレ〜ムと〜さいがたかっ⁉︎」
黒く小さいタ〜ゲットを見失い、そんな事をいう。
「こんなときヒツヨ〜なのかぁ〜」
手にもったスマホ画面を見る。
「カメラでロックオンしたカをアルゴリズムかいせきしてレ〜ザをはっしゃ! ばしょをおしえてくれる……いっそコ〜シュツリョクでやいちゃってくれてもい〜のに〜」
「そ〜だよぉ! セントリ〜ガンせんせ〜みたいなモノだもん。レ〜ザポインタ〜でマ〜カとかじゃなくって、レ〜ザ〜でせんめつでいいよぉ!」
蚊憎しのあまり、そんな事を力説する。
「頬吸われてるわよ」
さらに蚊への敵対心が強まったイブキだった。
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