ぱン。

いつものバス停にて――


「あついもモ〜ショをのりきるキノ〜セ〜べすと?」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「コ〜ジげんばのヒトがきるファンつきのツ〜キセ〜をあげるジャケットなんかはまえにもあったけどぉ〜」

以前に見た記事を思い浮かべながら続きを読み進める。


「ファンつきのジャケット――ク〜チョ〜ふくがはやりだしたが、さいきんはスイレ〜タイプのク〜ルベストがと〜じょ〜」

防弾ベストのような黒を基調としたベストの画像を見ながら、


「ふくのうちがわにチュ〜ブがとお〜ててそこにミズがじゅんかんしてひやす……こおりみずをせなかのナイゾ〜パックにいれてバッテリ〜でポンプをうごかしてつかうかぁ〜」

イブキがそんな最新の冷服ニュ〜スを読んでいる隣では、


「今日までザリガニフェス?」

月夜が海外の家具メ〜カ〜に併設されているレストランの企画を読んでいた。


「ここのおかげですっかり夏といえばザリガニになったわね〜」

あまり共感の声が聞こえてこなだそうな事を言いながら、


「ザリガニ型のパンがゆるキャラっぽくて人気?」


「なんかコロネっぽいかんじだねぇ〜」

画像を見たイブキが口を挟んでくる。


「商品化に二年もかかった、渾身の品か〜……ザリガニははいってるのかしら?」


「はいってないでしょ」


「二年もかかったのよっ! なんとか入れる方法を考えたに違いないわっ‼︎」


「いや。はいってないよ」

力説する月夜にそう言い放ついだった。

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