2006 QV89。

いつものバス停にて――


「十人に一人がタダになるっ⁉︎」

月夜がピザ屋のそんなキャンペ〜ン情報に食いついていた。


「一人で十枚買ってもいいのかしら!」

十枚のピザをイメ〜ジしながら、


「本来なら十枚のトコを十一枚に……これはいいわね〜」

月夜がそんな事をいっている隣では、


「オ〜シュ〜のウチュ〜きかんが2019ネンの9ガツにショ〜トツのカノ〜セ〜があるショ〜ワクセ〜がヨテ〜のショ〜トツコ〜スにいなかったためにショ〜トツのキケンせ〜はなくなったとハッピョ〜かぁ〜……」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「こないんだぁ〜……」

ガッカリとしながら、そんな声を洩らす。


「良いニュ〜スじゃないの?」

その様子を見て月夜が聞く。


「ど〜せならきてほし〜」


「衝突したら大変なんじゃないの? あっ! 結構小さいとか?」


「ううん! チョッケ〜は50メ〜トルあるよっ! もしショ〜トツしたらマチがショ〜メツするねっ!」


「やっぱり良いニュ〜スじゃない」


「いやいや。ただヨテ〜のコ〜スにいなかっただけで、いまどこにいるかわっかんないジョ〜タイだから……」


「不安になるじゃない」


「みおとしでジッサイはいたのにジンテキみすでみのがしちゃったとかも……もしかしたらジッサイはいたからいまゼンセカイでヒッシにタイサクしてるとか……ほら、オ〜サカでせかいサミットあったし……」

もはや陰謀論に近い推測を言うイブキ。


「いやいや大丈夫でしょ」


「まあトランプさんがなんとかしそ〜だよねぇ〜」

ハンバ〜ガ〜を齧りながら、ミサイル発射ボタンを連打している大統領の姿をイメ〜ジしながら、そう言うのだった。

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