やボ〜。
いつものバス停にて――
「牛丼屋や天丼屋もあの定食屋のようにごはんおかわり無料化の兆しか〜」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んいた。
「肉おかわりはまだまだ先っぽいケド、いい流れよね〜。先駆けて採用しているあの定食チェ〜ンには敬意をもって通いたいトコね」
「でも、そこがやめちゃうみたいだよ」
月夜の言葉にTwitterを見ていたイブキが口を挟んでくる。
「ほら」
「四月一六日より一部店舗でゴハンおかわり有料化……な、なんて……コト……」
月夜がこの世の終わりを聞かされたような絶望的な表情になる。
「えぇ! そこまでなのっ⁉︎」
「これから……これからなのに……」
そんな声を洩らしながら地面を叩く。
「これから肉無料に――」
「いや、ニクムリョ〜はぜったいムリでしょ」
その呟きも悔しさのあまり地面にクモの巣状のヒビをつくる月夜の耳には届いていない。
「ん!」
スマホを見ていたイブキが何かに気づく。
「なんかプラス30エンでいままでど〜りおかわりできるみたいよ」
「えっ! そ〜なの!」
叩きすぎてクレ〜タ〜状になってしまった中央で、
「そっか〜。それぐらいならまあ……ゴハンが三〇円なら肉は一〇〇円ぐらいになるかしら?」
「いや。それはムリだって」
月夜の野望はまだ志し半ばだった。
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