でんど~シ。

いつものバス停にて――


「ヘ〜セ〜さいごのイッカゲツ、だがしでソ〜カツする?」

イブキがそんな真面目なんだが、よくわからない記事を読んでいた。


「たしかにだがしはみんなのココロにあるよね〜ノスタルジ〜だよね〜……」


「ウチはあんまりないケド……」


「そうなのっ⁉︎」


「カルミンとかみるとウキウキしない?」


「カルミン? なにそれ??」


「う〜んっと……ショ〜ワのメントスっぽいかんじのやつ」


「わかんない……」

そういってスマホで調べはじめる月夜。


「へぇ〜……ホントに古い感じのメントスって感じね。でも、二〇一五年に販売終了してるわよ」


「んんっ⁉︎ そなのっ‼︎ 」


「ほら」

そういって見ていたスマホ画面を見せる。


「ホ、ホントだ……90ネンもハンバイしてたに……もうあの、ショ〜ワっぽいかんじにはあえないんだ……ザンネン」


「アンタ微妙に昭和の人バカにしてない?」


「ふるいみためといえば「エルコ〜ン』もあるよね! メロンとバニラの組み合わせがサイコ〜のアイスっ!」


「それも一月に生産終了してて、いま売り場にあるのなくなったら終了みたいよ」


「な、な、なんだって〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ‼︎」

イブキが地球滅亡を聞かされた編集者のような事をいう。



「そ、そんな……だがしのモサがつぎつぎとおなくなりに……もしかしてレ〜ワにうまれてくるシンジンルイ――ニュ〜タイプはだがしをしらなくなるのかなぁ〜?」


「ウチは牛丼さえ残ってたら文句ないケド……」


「これはイブキさんがダガシやってレ〜ワのコドモたちにダガシをおしえないとっ!」


「なにそのど〜でもいい使命感?」

令和世代に駄菓子を伝える伝道師が誕生した瞬間だった。

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