しまとしゃケ。

 いつものバス停にて――


「う~ん……なんでシャケなのかしら?」

 月夜がスマホでなにかを調べながらそんな事を洩らす。


「Twitterでパソコンのロックがめんがシャケのきりみになってるとソ~ゼン?」

 スマホで調べもの中の月夜の隣でテクノロジ~系ニュ~スの中にあった、そんな記事をイブキが読んでいた。


「ロックがめんってあのキレ~なケイキとかやつだよね~?」

 イブキはXPのときにデフォで設定されている草原をイメ~ジする。


「あれたまにハデハデなイモムシとかでてビックリすんだよね。もっとこ~メカメカしい~がめんとかにしてほし~」

 そういいなが無意味にメ~タ~ばっかしでてるのをイメ~ジする。


「いっけんイモムシにみえないんだよね~。よくみると「うわっ! イモムシ」ってちょっとイヤなきぶんになるモン、なんとかしてほし~よね」

 そんな事を言いながら読み込まれた画像を見ると、


「ん~? なにがシャケなんだろ?? イブキさんにはなんごくコト~にしかみえないけど……」

 画像は――青々とした海に切り立った細い崖をもつ島。


「あぁ~!」

 イブキのスマホ画面を指しながら月夜が声をあげる。


「ウチのパソコン画面にもなった。そのシャケの切り身!!」


「シャケ? シマのガゾ~だって」


「シャケよ。薄いピンク色に焼けた身の部分、こんがり焼けた上の皮の部分」


「シマだよ。そこはイシカベだよ、うえのトコはジュモクのトコ」


「「シャマ」」

 食いしん坊にはその画像が焼きシャケに見えるようだった。

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