ばかとかゼ。

いつものバス停にて――


「ま、マリカ〜がナツにえんき……」

まるで食べる寸前だった好物を取り上げられたかのような表情で崩れ落ちるイブキ。


「3ガツからガッコ〜のヒマつぶしはこれだとおもってたのに……イブキさんはガッコ〜でなにすれば……っ⁉︎」


「勉強すればいいじゃない? 本来そ〜ゆ〜もんだし」


「でも、ナツまでのたのしみっておもえば……カンセ〜ドあげるためのエンキっていってるし、まさかオニギリのクオリティアップとかじゃないよね?」

イブキは過去にもあった別メ〜カ〜の延期理由を思い出しながら、


「ナツやすみとかぶんないとい〜けど……」

そんな心配をするイブキの隣では、


「バカは風邪をひかないとゆ〜のはホントか?」

そんなタイトルの記事を読んでいた。


「楽観的な人は免疫力が高いといわれるので迷信ともいえない……そ〜いえば働く細胞でもそんな事いってたよ〜な〜……」


「――っくっちょん! う〜……オトコのヒトがイブキさんのウワサしてるよ〜」

少し顔を赤くしながら、そんな事を洩らすイブキ。


「バカは風邪ひかないとゆ〜よりもバカは風邪ひいてても気づいてないだけな気がするわ」

そう言いながら自分のマフラ〜をイブキに巻き、家に帰るようにいう月夜だった。

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