からあゲ。

 いつものバス停にて――


「なにか聞き覚えのある商品?」

 月夜グルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「磐梯なめこ……なんだろ? なかなかおいしそ~なナメコだけど、なにがおかしんだろ?」

 月夜は透明な袋に詰められた小さなキノコの画像を見ながら、


「バン〇イナムコってゲ~ムのカイシャがあるから、それをにてるね~ってコトじゃない?」

 意味がわからなくて首を傾げている月夜にそう解説してあげるイブキ。


「あぁ~……なるほどね~」


「フツ~のヒトにはわかんないかもね~。おっ!」

 そんな事を言っていると、何かを発見する。


「14のからあげクンはライシュ~かぁ~……なんかオマケついてくんのかなぁ~?」

 白い変な小動物が描かれたパッケ~ジの画像を見ながら、


「にんにくこがしマ~ゆあじ……700コに1コはメテオのマ~クがはいってる……あたったらなにかゲ~ムないアイテムもらえんのかな? だったらいっぱいかわないとカラアゲは月夜にショブンすればムゲンにいけるもんね」


「無限にって……ウチをなんだと思ってんのよ……」


「ん? からあげいらないの?」


「いる」

 そこは素直な月夜だった。

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