はいフ。

 いつものバス停にて――


「七個の牡蠣がはいった牡蠣づくしあんかけウドンっ!?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「牡蠣のあんかけ……もう冬って感じになるわね~……」

 大手うどんチェ~ンの新商品を見ながら、しみじみそう洩らす月夜。


「日中はまだあったかいケド、これから朝の中華まんがおいし~時期になってくるわね~」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「チョコパイ1500コをムリョ~ハイフしよ~としたダイガクセ~がシャザイ? なんでだろ~? チョコパイくばるなんてイイコトじゃん!」

 イブキがそんな記事を読んでいた。


「あれじゃない? 牛丼じゃなくってごめんなさい的な」


「ん〜……ぜったいちがう」

口を挟んできた月夜にそう返して記事の続きを読み進める。


「げんばには1000ニンをこえるヒトがサット〜して、フェンスがこわれるなどのヒガイがハッセ〜……う〜みゅ……セ〜キマツっぽいジョ〜タイだったのかぁ〜……でも、ダイガクセ〜がこわしたワケじゃないならあやまんなくてもい〜よ〜な〜……」

 と、自分の考えを口にするイブキ。


「ほら、やっぱし主催者だからさ。そこでなんか起こったら責任とんなきゃいけないんじゃない? 悪くないとしても」


「ふ~ん……ギュ~ドンのハイフにすれば、そんなにヒトこないからモンダイおきなかったかな~?」


「なに言ってんのよっ! もし牛丼だったら一億人が押し寄せてるわっ!!」

 そういって人の大群を想像する月夜だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る