むらさキ。

 いつものバス停にて――


「VRゲ~ムむむけイッタイガタHMDっ!?」

 イブキがテクロノジ~系ニュ~スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「2019ネンのハルにハンバイよて~……ねだんは399ドル……VRセットにしてはやすいといえばやすいかな~? ワイヤレスだし……VRセットじたいもっとやすくなんないかな~? 300エンぐらいにさ~」

 イブキがお金のないフリマアプリ愛用者のような事を言う。


「せめて2マンエンあたりでおさめてくれたら……がいぶデバイスで5マンエンごえはちょっとチュ~チョしちゃうよね~」

 イブキが幼さが残る顎に手をあてて、目を細めながらそんな事を洩らす。


「タッチコントロ~ラ~もついてて、ストレ~ジも64GBついてる。あとはマイクロウェ~ブだすキノ~があればナ~ヴギアだね!」

 イブキがそんな余計な機能を望んでいる隣では、


「はぁ……」

 月夜がそんなタメ息を吐きだしていた。


「どったの? 月夜」

 そのあからさまなダウン具合に声をかけるイブキ。


「む~……ネット通販で口紅買ったんだケド……色の選択ミスちゃったのよ……」

 そういってカバンから取り出して見せる。


「へ~……どれどれ」

 イブキは受け取ると、『ニュ』と中身を出す。


「うわっ! ムラサキっ!?」


「つかいどころないでしょ? 結構、高かったのに……」

 そういって落ち込む月夜を見かねたイブキは、


「ほら、でもこれフリ~ザさまとおそろいになれるよっ!」


「…………」

 イブキのそんなフォロ~を聞いた月夜はじっとイブキを見た後に、


「はじめてですよ……わたしをここまでコケにしたお馬鹿さんは……」

 落ち込みながらも、少しのってくれた月夜だった。


昨日は、予約日付間違えてて16:10にUPできませんでした。ごめんなさい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る