がんボ~。

 いつものバス停にて――


「ウチは――ウチは二〇一八年一〇月六日午後一時四八分を忘れない!」

 月夜が暖簾を下ろす店員さんの画像を見ながら、


「築地にある一号店が全営業を終了……日本に――いや、世界に牛丼を広げた原点の閉店」

 月夜はまるで歴史の教科書ののるような大事件かのように口調で牛丼チェ~ン店の閉店を語る。


「ウチも近くだったら学校サボっても駆け付けたのにな~……」

 月夜が悔しそうに、そんな事を言っている隣では、


「シンガタのゲ~ムきでるときってキュ~ガタはねさげしてうりきっちゃうよね……」

 イブキはPS4Pro値下げの記事を眺めながら、そんな事を言っていた。


「しかも、あんなにイヤがってたマルチプラットフォ~ムによるクロスプレイをヨ~ニンしちゃうし……これはシンガタはPS1,2,3,4ぜんぶソフトごかんがついてくるカノ~セ~もっ!? PS2サポおわちゃったし、これきたらぜんユ~ザ~だいかんきだよっ!!」

 握り拳を振り上げて、そんな願望を口にする。


「もし、そんなカミキノ~がついたらレトロゲ~ムをさいしんでたのしめるアルテメットマシンがたんじょ~するよ」


「牛丼作れる?」


「そんなキノ~はいらないっ!」

 横から口を挟んできた月夜にそう返すイブキだった。

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