ご~わ~るド。

 いつものバス停にて――


「今年は新メニュ~も追加。金の月見?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「なんかマフィンみたいな感じね~」

 新商品の画像を見ながら、そんな感想を洩らす。


「バタ~が香るバンズに厚切りチ~ズが決め手のこだわりの一品。今年はこれに定番の二種を合わせた三品か~……とりあえず全部食べとくかな~……ん?」

 月夜はスマホをもってウロウロする人に目がとまった。


「ねね。あの人なにしてんのかな?」

 月夜が隣でアイスの画像を見ていたイブキに聞いてくる。


「ん~? ポケゴ~かヨ~カイでもやってんじゃない?」

 イブキが少し考えてから、


「いまのジョ~タイだとポケゴ~かな~?」


「ポケGoって二年ぐらい前よね? 」


「そそ。いまはね~あのコロとちがって、いろいろキノ~かくちょ~したんだよっ! コトシじゅ~にはタイセンのキノ~もはいるし。かいがいツア~パックなんてリアルイベントもあんだよ」


「へぇ~……そ~なんだ~」


「ヨ~カイのほ~はちょっとシステムてきなフグアイでいまテ~タイチュ~かな~? だからやってるカノ~セ~はポケゴ~のがたかいとおもうよ」


「ふ~ん……歩きスマホとかで問題になってた頃からいろいろ変わってんのね~。やってない人にはわかんないわ~」


「えっ! イブキさんもべつにやってないよ」


「じゃ、なんでそんなに詳しいのよっ!」

 思わずそう返す月夜だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る