てろめア。

 いつものバス停にて――


「そ、そっか! そ~ゆ~テがあったんだっ!?」

 イブキが何かを読みながら、そんな声を洩らした。


「アイスボックスにコ~ラぶちこむ……そ~いえばメ~カ~もおしてるコ~シキののみかたなのになんでいままでやんなかったのかな~? イブキさんのいままでのジンセ~はんぶんぐらいソンしてるかも……これからはコ~ラとおなじカズのアイスボックスもかわなくっちゃ」

 なんか随分、安い人生になってしまっている事に気付かずそんな事を言っているイブキの隣では、


「ロブスタ~は自分で常時テロメラを作り出して老化しないでいられるっ!?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「ずっと若いままでいられるのか~……」

 月夜がそんな声を洩らす。


「ん? 月夜もうロ~カはじまってんの?」


「違うわよ!」


「ほら、不老不死なら水槽で飼っててドンドンおっきくなるワケでしょ? それを見ながら、いつ食べよ~かな~ってワクワクするじゃない」


「え~! かっちゃえばたべないよ~」


「そ~かしら? ほらW杯の予想を的中させたタコも茹でられて出荷されたちゃったじゃない」


「そ~なの?」


「おいし~のが罪なのよね~。毎日、水槽の中でおっきくなっていくロブスタ~見るのいいな~って」


「ストレスでしんじゃうんじゃないかな~」

 両手にフォ~クとナイフをもった月夜の視線を受けたロブスタ~が水面にプカ~と浮かび上がるシ~ンを想像しながら、そういうイブキだった。

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