かんシ。

いつものバス停にて――


「ベビ〜スタ〜アイスっ⁉︎」

イブキがそんな珍妙な言葉を叫ぶ!


「しかもバタ〜キャラメルあじってゆ〜」

イブキが瞳をアイスにして、そんな事を言う。


「どんなんなんだろ〜?」

イブキはワクワクしながら記事を読み進める。


「アイスにベビ〜スタ〜をまぜこみ、さらにうえにもタップリとのせ――ちょっとほらないとアイスがでてこない」


「まぜるときはうえのベビ〜スタ〜を『バキバキ』いわせながらまぜんのかぁ〜……ゼツミョ〜なあまじょっぱさがクセになるっ⁉︎」

イブキがそんな事を言っている隣では、


「自分監視アプリ?」

月夜がテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「かんしアプリ?」


「なんか仕事や勉強中に他の事をしちゃう人にオススメなんだって。インスト〜ルしてウェブカメラで監視員の人に見てもらって、他の事しようとすると「集中してますか?」とか注意がくるんだって」


「へェ〜……それでおかねもらえるの?」


「監視されるほうが払う方」


「えっ! おかねはらってカンシインとかゆ〜ウザいヒトやとうの?」


「そそ」


「それなんのイミがあるの?」

首を傾げ心底、理解できないといった仕草をする。


「集中したい人でしょ? 」


「ふ〜ん……どのみちゲ〜ムですっごいシュ〜チュ〜してるイブキさんにはカンケ〜ないか〜」


「アンタには必要だと思うケド……」

期末に向けて全く取り組んでいないイブキにそう言う月夜だった。

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