しさン。

 いつものバス停にて――


「これがダメ~ジジ~ンズの究極系?」

 月夜がオシャレ系ニュ~スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「う~ん……来るトコまで来ちゃったって感じかな~……」

 月夜はデニムの前と後部分を大胆に切り離して一本の紐だけで腰に結わいつけているジ~ンズの画像を見ながら、


「いろいろ見えすぎじゃない。でも、脚や腰周りに自信のある人はこんなの履くのかしら?」

 月夜が一般的にみたら十分に魅力的な自身の脚線を見下ろしながら、そんな事を言っている隣では、


「しんだあとのSNSやデジタルしさんはど~なるのか? ふ~みゅ……しんじゃったらSNSとかはコ~シンとまちゃうかな~? でもイッテ~ス~はアクセスがあって、がいぶかきこみもカノ~ならネットじょ~でエイキュ~にいきてるっていえるかもしんないなぁ~……」

 イブキが終活記事を読みながら、そんな哲学的な事を言っていた。


「じっさいユ~メ~ジンでもうなくなちゃったヒトでそ~ゆ~コトになってるヒトもいるしなぁ~。あんがいエンエンにいきるのってオカネとかよりも、ニンキモノになってジブンのファンをつくってダイジにするコトかもしんないなぁ~……」

 しみじみとそんならしくない事を言っていると、


「ウチは自分が死んだらパソコン、部屋もろとも爆破処理して、SNSも三日後に全アカウント消滅処理してほしんだケド……」


「もう! いいはなししてんだから、そんなコトいってわりこんでこないでよっ!!」

 口を挟んできた月夜にそういって怒るイブキだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る