ざク。

 いつものバス停にて――


「雨の日限定メニュ~に0の日はポテト半額――」

 月夜がグルメ系アプリを眺めていた。


「ごまダレ冷やしラ~メンにメキシカン唐揚げ担々麺――メキシカンで唐揚げで担々麺……」

 月夜の脳内でメキシカンハットをかぶった陽気なオッサンが唐揚げを挙げつつ、担々麺を調理する姿をイメ~ジする。


「それはないよね。おっ! 牛ロ~スカットステ~キカレ~っ!! これはいいじゃない。雨ふってきたら行ってみよ~かな~」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「バイカ〜にロ〜ホ〜、ヘルメットにソ〜チャクしてないぶをひやしコガタのク〜ラ〜!」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「おぉ! これでナツでもカイテキにっ⁉︎ みためもザ〇っぽくてイイっ!!」

 イブキが某ロボットアニメの敵型ロボっぽい画像を見ながら、


「快適って、アンタ免許なんかもってないでしょ」


「ふふん♪ もってんだよね~」

 イブキは二輪車の運転免許証を見せながら、


「いつの間に」


「まえにJKがバイクのってるのいいよね~ってネトゲでいってるヒトがいたから……」


「あぁ……ちょっと前にやってたアニメの影響かな? でもさ、アンタがバイクに乗るのは無理なんじゃない?」


「バイクかわないとね~」


「いやいや。足が届かないでしょ!」


「おもいっきりかたむけたらとどくモンっ!」

 諸手を挙げて抗議するイブキだった。

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