はいキ。

 いつものバス停にて――


「iOS12かぁ~……」

 イブキがテクノロジ~系ニュ~スの中にあった、スマホの最新OSの記事を読んでいた。


「ツ~チきの~がキョ~カ! ロックがめんちゅ~にはトケ~いがいのいっさいのヒョ~ジがでなくなる。もし、ネボ~して月夜からレンラクきてもオトもヒョ~ジもされないってコトかぁ~……これは――いいね! じっくりねれるっ!!」


「遅刻するじゃない!」


「ほかにはアプリのシヨ~ジカンがヒョ~ジされるかぁ~」

 月夜の言葉を聞こえないフリをしてやり過ごすと記事を読み進める。


「これでジブンがどのアプリをいっぱいつかってるかわかるのかぁ~……」

 イブキが使用状況を時間で表示されている画面を見ている隣では、


「大手ス~パ~で去年に廃棄されたウナギの量は二.七トンっ!?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「絶滅危惧種なのにそんなに廃棄されてたんだっ!? 二、七トンかぁ~……ウチにくれないかな~」

 月夜がウナギのかば焼き画像を見ながら、そんな声を洩らす。


「いやいや。2,7トンじゃたらないでしょ」

 月夜の呟きにそう返すイブキだった。

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