ねこみミ。

いつものバス停にて――


「おぉ! キノ〜ついにネオジオかんれんセ〜シキハッピョ〜されたんだっ⁉︎」

イブキがゲ〜ム系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「ふむふみゅ……ほとんどまえいってたヘンなガイジンさんのリ〜クジョ〜ホ〜といっしょだなぁ〜……あのヒトほんとにジジツをいってたのかぁ〜……」

イブキがそんな事を洩らしながら、続きを読み進める。


「タンタイであそべのと、ボタンのかずのスティックじょ〜ほ〜はあってんなぁ〜……あとシュ〜ロクげ〜むだけど、こっちはまだ40タイトルってホンス〜しかなしか〜……」

イブキがそんな風に情報整理をしている隣では、


「耳のかたちでネコの気持ちがわかるっ⁉︎」

月夜が懲りずに、そんな記事を読んでいた。


「耳を寝かせているときは構ってほしくない時、うしろに引いてるときは警戒中のとき……もっと、ないのかしら、こう〜いま機嫌いいから誰がきても好きなだけモフモフさせてあげるみたいな時」

月夜が野良ではぜったいありえない、ネコの状態を口にする。


「月夜がちかづいてきたネコのきもちなら――」

イブキは両手を広げ頭の上にもってきて耳のようにしてから、


「このニンゲンきらいだニャ〜。あっちいけニャ〜」

と、言いつつ足でシッシッと月夜を追い払う仕草をする。


「たぶんこ〜おもってるとおもうよ」


「そんな事よりもアンタにイラっときたわっ!」

先ほどのイブキを思い起こしながらそう言うのだった。

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