しゃ~べっト。
いつものバス停にて――
「チ~ズチキン南蛮天丼?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「もうなに天丼かわからないわね~……チ~ズチキン……」
月夜の脳内に穴の開いたアニメチ~ズを抱いたニワトリがアブラの中にドボンする光景をイメ~ジする。
「南蛮はど~すればいいんだろ? カレ~南蛮とかあるしスパイスの一種なのかな?」
月夜はカラっとサクサクに揚がったチ~ズを抱いたニワトリのうえになにやら粉を振りかけるのをイメ~ジする。
「こんな感じかしら?」
月夜がそんな感じの丼モノを想像している隣では、
「ふふん♪ こんなあっついヒのために――」
イブキはコンビニの袋から何かを取り出すトコロだった。
「コ~ラ・フロ~ズンっ!」
パウチを取り出し、フタを開けると、
「ん~ん~!」
思いっきり吸い込む!
「はぁはぁはぁ……なにこれ? バナナうてそ~」
おそらく『バナナで釘が打てそうなほどガチガチに凍ってる』という意味だろうが、
「シャ~ベッドじゃないじゃん! ぜんぜんのめないよっ!!」
悔しそうにパウチを振るイブキに、
「ほら、ここんトコに一〇分か一五分時間置いてね。って書いてあるわよ」
月夜が側面の注意書きを指しながら、
「え~! すぐのみたいのに~……そっだ! 月夜とかしてよ~」
「溶かしてって言われても……」
ガチガチに凍ったパウチを見ながら困る月夜。
「ビ~ムてきなモノとかクチからヒふくとか!」
「アンタ。ウチをなんだと思ってんのっ!?」
イブキの期待にそう返す月夜だった。
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