ぼ〜しそ〜チ

いつものバス停にて――


「尻尾の付いたクッション型ロボットか〜」

月夜がテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「内部にセンサ〜が内蔵されており、撫でると尻尾がブンブン動くっ! へ、へぇ〜……ちょっといいかも……別に動物を撫でてないから代わりにってワケじゃないケド、ほら練習、そ〜よ! 練習のために」

月夜がそんな言い訳じみた事を言っている隣では、


「みなみアフリカのト〜ナンボ〜シそ〜ちがすごい?」

 イブキが同じくテクノロジ〜系ニュ〜スの記事を読みながら、そんな声を洩らしていた。


「どうスゴいんだろ~? まえにドアのトコにスタンガンしこんでドロボ~をゲキタイするってのあったけど、アレよりもスゴいのかな??」

 そんな事を言いながら続きを読み進めるイブキ。


「うわっ! なにこれっ!?」

 イブキは両側面に火炎放射をとりつけ、まるで翼を広げる様に炎を噴き出している車の画像を見ながら、そんな声を上げる。


「ねね。月夜、月夜。これカッコよくない?」

 そう言いながら画像を見せる。


「こんなん流行るの世紀末かマッドマックスの世界だけよ」

 一瞥するなり、そう言い切る月夜だった。

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