は〜れム。
いつものバス停にて――
「すでに飽和状態?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、記事を読みながらそんな声を洩らした。
「牛丼屋は大手三チェ〜ンで約四一〇〇店舗……意外と少ないわね。コンビニで一番多いトコ一チェ〜ンで二万あるのに……ぜんぜん牛丼飽和じゃないよっ!」
「これから花見の季節――花見牛丼、華牛の季節なのに……完全栄養食の牛丼は国がお金をいれて六万店舗ぐらいのするべきよねっ!」
月夜がそんなアブラ塗れの世界をイメ〜ジしている隣では、
「せかいでサイゴのイット〜だったシロサイのオスがコ〜レ〜のためアンラクシ……」
イブキがそんな記事を読んでいた。
「きんにくやホネがコ〜レ〜でおとろえたテナックスなったかぁ……ソ〜ト〜なとしなんだろ〜な〜……でも、さいごのオスとかハ〜レムじょ〜たいだよね! きっとあるくだけ『きゃ〜きゃ〜』いわれんだろ〜な〜」
「いや、そうならなかったから絶滅しちゃうんじゃないの?」
「あっ! そっか〜……きっとミリョクがなかったんだね……」
「アンタに言われると、そのサイが気の毒なってくるわね」
二〇一五年に撮影された立派なツノを持つサイの画像を見ながら、そういう月夜だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます