は〜れム。

いつものバス停にて――


「すでに飽和状態?」

月夜がグルメ系アプリの中にあった、記事を読みながらそんな声を洩らした。


「牛丼屋は大手三チェ〜ンで約四一〇〇店舗……意外と少ないわね。コンビニで一番多いトコ一チェ〜ンで二万あるのに……ぜんぜん牛丼飽和じゃないよっ!」


「これから花見の季節――花見牛丼、華牛の季節なのに……完全栄養食の牛丼は国がお金をいれて六万店舗ぐらいのするべきよねっ!」

月夜がそんなアブラ塗れの世界をイメ〜ジしている隣では、


「せかいでサイゴのイット〜だったシロサイのオスがコ〜レ〜のためアンラクシ……」

イブキがそんな記事を読んでいた。


「きんにくやホネがコ〜レ〜でおとろえたテナックスなったかぁ……ソ〜ト〜なとしなんだろ〜な〜……でも、さいごのオスとかハ〜レムじょ〜たいだよね! きっとあるくだけ『きゃ〜きゃ〜』いわれんだろ〜な〜」


「いや、そうならなかったから絶滅しちゃうんじゃないの?」


「あっ! そっか〜……きっとミリョクがなかったんだね……」


「アンタに言われると、そのサイが気の毒なってくるわね」

二〇一五年に撮影された立派なツノを持つサイの画像を見ながら、そういう月夜だった。

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