ばれんたいン。

いつものバス停にて――


「チョコバタ〜ラ〜メンって……」

月夜が話題のアニメとコラボしたバレンタイン企画の情報を見ながら、


「やっぱり、こ〜ゆ〜アニメとか流行ると普段行かない人でもラ〜メン食べに行くのかしら?」

髪の長いアニメキャラを見ながら、そんな事を呟く月夜。


「でも牛丼もバレンタイン企画になんないかな? チョコクリ〜ム牛丼……」

月夜はアツアツの牛丼の上にチョコソ〜スをぶっかけるのをイメ〜ジする。


「う〜……さすがにないかな〜。やっぱし牛丼はフツ〜がイチバンよね」

そんな事を言っている月夜の隣では、


「ふふん♪」

綺麗にラッピングした包みを持ったイブキが上機嫌で鼻歌を奏でていた。


「何かはわかってるけど、一応聞いとく、それなに?」

月夜の言葉に、


「キョ〜はバレンタインだもんっ! キョ〜このあとにスイッチのにあうステキなオトコのヒトにであってもいいよ〜に」


「アンタ毎年そんな事いって結局、ウチが食べてるじゃない」


「こ、ことしはちがうモン」

イブキがなんの根拠もなく、そう断言する。


「気になってる人もいい感じになってる人もいないのにそう自信満々なのは正直すごいと思うケド……」


「こ、このあとすぐそ〜なるヒトとあうモン」


「その確率は低いと思うケド……」


「スイッチのシナウスもカイショ〜されたからダイジョブだよ」

自信満々にそう言い切るも、下校時に月夜がそのチョコを口にするのだった。

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