うぃすぱ〜ド。

いつものバス停にて――


「ルンバをペットに?」

月夜が経済新聞のコラムを抜きだしたネット記事を読みながら、


「あぁ……でもわかるかも? あの丸っこくてチョコチョコ動く感じがなんか愛らしいのよね〜」

そんな事を思いながら近づいたとき、足の指を執拗に攻撃された思い出は綺麗に消去していた。


「ルンバのうえにネコやイヌがのっててくれると、もっといいんだけどな〜」

月夜がそんな欲望を口にする隣では、


「SiriにささやくとSiriもささやきゴエでオ〜ト〜してくれるギジュツっ⁉︎」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「すっごいなっ! コトバのイミはもちろん。オンリョ〜でささやきごえもハンベツすんだっ‼︎」

イブキがそんな事に感心していると、


「そんなモンどこで必要になるのよ」

月夜が無駄な機能とでもいいたげにそう口を挟んでくる。


「えぇ! ときとバショのよってはやくにたつよっ!」


「だから、どんな時とどんな場所でよ」


「んっと……んっと……」

しばらく思案した後、


「ほら、テキチでかくれてるトキになんかしらべたくなったらベンリそ〜じゃない」

イブキがスネ◯クがダンボ〜ルの中でスマホに話しかけている姿をイメ〜ジしながら、


「そんな時と場所は絶対確実にないわよっ!」

そういって完全否定する月夜だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る