すり〜がめン。

いつものバス停にて――


「ガリガリ君の新フレ〜バ〜?」

月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「前にもいろいろだしてたけど……今度はなにかしら??」

そんな呟きを洩らしながら、続きを読み進める。


「お、温泉まんじゅう……なんて物をアイスにするつもりかしら?」

月夜は半ば呆れながら読んでいた。


「しかもアタリがもう一本とかじゃなくって温泉セット(入浴剤、タオル、ビニ〜ルケ〜ス)って、そこはアイス特別に一〇〇本とかにしといてよ〜」

月夜がそんな無茶な要求を言っている隣では、


「さ、サンガメンのスマホっ⁉︎」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スを読みながらそんな声を上げていた。


「こんなん……こんなん……」

 イブキが少しそんなフレ~ズを繰り返した後に、


「ダライアスやれっ! っていってるよ~なスマホじゃんっ!!」


「なにそれ?」

 イブキの呟きを聞きとめた月夜が聞いてくる。


「しんないの? ト~ジは――1986ネンは3つのガメンをガッタイさせてワダイになった。シュ~ティングといえば『ダライアス』『グラディウス』『R-TYPE』のサンボンバシラっていわれてるゲ~ム」


「そ~なの?」

 月夜は興味なさそうに答える。


「そっか~……ト~ジはむりやりキョ~タイひっつけてたのが、スマホを3ガメンにしてプレイする――ついにジンルイがダライアスにおいついたのかぁ~」

 そんな事を言いながら感傷に浸っていると、


「いや、アンタその時代にいないじゃん!」

 月夜のつっこみもイブキの耳には届かなかった。

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