おっでせイ。

 いつものバス停にて――


「中国で大きさ83,5センチの巨大キノコが発見されるっ!?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「でも、ど~せ毒あるんだろ~な~……いくらおっきくても食べられないんじゃ……」

 記事を半ばまで読んで、そんな呟きを洩らす。


「このキノコを発見したのは八一歳のおじいちゃんで「八〇年生きてきたが、こんな大きなキノコは見たことないアルよ」語っていると言う。なお、キノコには毒がなく食べる事ができる――食べる事ができるっ!?」

 まるでそこが一番重要とも言いたげな声を上げる月夜。


「うわっ! デッカイっ!! こんなんとったらホントにス~パ~マ〇オになっちゃいそ~」

 月夜のスマホ画面を覗き込みながら、そんな事をいうイブキ。


「あぁ! そ~そ~。マ〇オって8ドットえでもみやすいよ~にヒゲつけたり、かみのけはヒョ~ゲンがむつかしいからボ~シかぶらせたりしてあのデザインになったらしいよ。なまえはドンキ~のソ~コばんしてたマリオ・セガ~ルさんからとったんだって、いまじゃボ~シとってなげてんのにイガイだよねっ! なんかビミョ~にチャパツだったしマ〇オ」


「いや、キノコの話ししてたんだけど……」

 そう言って巨大キノコの画像を見ている月夜だった。

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