え。

いつものバス停にて――


「えっ⁉︎」

イブキが何かの記事を読みながら驚きの声をもらす。


「さ、サメのワクセ〜ぞくへんケッテ〜? もともとパクリえ〜がだったのにシリ〜ズかしちゃってダイジョブなのかな? しかも、なんでよりにもよってケッサクがでぬくいサメえ〜がを……」

イブキは脳裏でかずかずのサメ映画をフラッシュバックさせる。


「やっぱしジョ〜ズとディ〜プブル〜しかないよね……あとはソラとんだり、ゴ〜ストになったりとメチャメチャだモン。ショケンではわらえるけどさぁ〜……やっぱしディ〜プブル〜みたいになんかいも、みえるかんじじゃないよね〜……いいこといってたモ〜ガンさんがバクっとされたのはホントびっくりしたよ」

サメ大好きJKがそんな事を言っている隣では、


「ある警察の出したTwitterでの注意喚起が和む? なにかしら? 注意喚起で和むって……」

月夜がTwitterで話題の記事を読みながら首を傾げていた。


「あぁ……これは……そ〜ね〜……和んじゃうかも……」

月夜は乗馬クラブから馬が脱走、付近の住民は注意してください。といった文の下のほうに添えられた馬のイラスト――緩いタッチで描かれた絵、注意喚起のイラストよりは午年の絵馬に用いられるようなイラストだった。

さらには前脚ふきんに『パカラ、パカラ』という効果音つき。


「これを見て、やだぁ怖い……ってなんないわよね〜。実際にどの大きさの馬が逃げたわかんないけど、蹴られたら骨折や死ぬこともあるし、和んでちゃいけないんだけど……」

そういいつつもイラストをみると、あまり大事には思えない。


「月夜ならウマのほ〜からよってこないからへ〜キだって! ウマはあ〜みえてかなりオクビョ〜だかんねっ‼︎」


「わ、わからないじゃないウチが馬に跳ねられたりするかもしれないわよ」


「いやいや。はしってきた、おウマさんをバスて〜でなぐってバサシってパタ〜ンでしょ!」

全く動じずそう言い切るイブキだった。

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