せ〜そくち。
いつものバス停にて――
「お手軽具材で簡単タヌキ丼?」
月夜はグルメ系アプリの中にあった、そんな記事の見出しを見ながら、ホカホカ御飯の上にデンっ! とのった信楽焼のタヌキ像をイメ〜ジする。
「さすがにそれはないわね〜……」
月夜は頭の中に浮かんだアホなイメ〜ジにセルフ突っ込みしている隣では、
「う〜みゅ……ゲ〜ムずきのオトコのヒトなんてドコにいるんだろ〜?」
イブキがそんな事を呟いていた。
「あっちも同じ事考えてるわよ、ほら――」
そういって月夜は自分のスマホ画面にある「ゲ〜ム好き彼女ってど〜やったらできるの?」とゆ〜スレッドをみせる。
「う〜みゅ……ジュヨ〜もキョ〜キュ〜もあるハズなのに……」
イブキがそんな風に解けない謎を抱えていると、
「簡単じゃない」
「月夜わかんのっ⁉︎」
「アンタ普段どこにいるの?」
「イブキさん? イブキさんはね〜……かえったらまずデイリ〜やってヒガワリと〜バツやってメイキュ〜やってセ〜サンクエの〜ひんして、コンテンツル〜レットいっぱいまわして――」
「わかった、わかった。――で、アンタそれドコでやってんの?」
「ん〜イブキさんのおへやだけど?」
「男性と接点ないよね? って、人との接点ないよね?」
「コ、コンビニいったときに……」
「じゃ、人の会話ないよね? チャットじゃないくって」
「こ、コンビニでストロ~くださいっていったモン! オトコのヒトに」
「家からでない者同士なんだもん、需要と供給があっても成立しないのよ」
「う~みゅ……もう、いっそゲ~ムみたいにアタマのウエに『↓』みたいなアイコンでてゲ~ムのウデマエとかチカラとかスバヤサとかステ~タスがヒョウジされるよ~になればいいのにっ!!」
「頭にアイコン突き刺さってたらもうゲ~ムが趣味確定みたいなモンでしょ!」
「おぉ! じゃこれからオトコのゲ~マ~はみんなアタマにアイコンつきささってるよ~なファッションにすれば――」
「アンタがやんなさいよ」
「はずかしいからイヤっ!」
自分で言っといてキッパリ拒否するイブキだった。
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